本ブログでは、Hyper-V の仮想マシンに OS をインストールしたり、仮想マシンを別のコンピュータの仮想マシンとして移行したりする方法を紹介してまいりましたが、今回は、運用中の物理マシン(タワー型マシン)の環境をごっそり仮想マシンに変換(P2V)して、Hyper-V で運用する方法について紹介します。
手順は次の 3 ステップとなります。
1. 物理マシンのドライブをそれぞれ仮想ハードディスク(.vhd)に変換する。
MicroSoft 社の Windows SysInternals で提供されている disk2vhd というツールを使うことによって、物理ドライブを仮想ディスクに変換する。
注意:Hyper-V で運用可能な仮想ディスクを作成する場合は、ダイアログボックス右上の [Prepare for use in virtual PC]というチェックボックスに必ずチェックを入れてください。
私が使っているマシンのディスクドライブは、C、E、F に分かれているため、C、E、F 個別に変換を行い、計 3 つの仮想ディスクを作成しました。
外付けデバイス、CD/DVD-RW ドライブは変換しないようにしてください。
注意: C、E、F を一度に変換すると、場合によっては作成される仮想ディスクファイルが 1 つになったり、2 つになったりする可能性がありますが、この内部基準に関することは今のところはっきりとわかっておりません(調査不足ですみません)。
ドライブを複数に分けている場合は、個別に変換されることを強くお勧めします。
2. Hyper-V マネージャを開き、新しい仮想マシンを作成し、仮想ディスク接続先を 1. で作成した 3 つのドライブにする。
(参考:今回は仮想環境の C、E、F ドライブにするディスク領域を iSCSI で構築しています。)
移行先のホストマシンに、1. で作成した 3 つの vhd を格納するディスクドライブを用意します。
一度に全部の環境を一度にバックアップを取るようにスケジュールするのであれば、3 つの vhd を一つのドライブに入れても良いですが、データドライブのみ、アプリケーションドライブのみ、といったようなバックアップスケジュールを組みたい場合は、vhd を格納するドライブをそれぞれ分けた方が良いでしょう。
以下の例は、ホストOS から見た H ドライブにゲスト OS の変換済みのドライブ E の vhd ファイルを配置したところです。
このように、1 ドライブに 1 つの vhd ファイルを配置しても良いですし、一度に仮想マシン全体をバックアップする予定であれば、1 ドライブに 3 つの vhd ファイルを配置してもかまいません。
ここまで終わったら、Hyper-V マネージャを開き、仮想マシンを新規作成した後で、それぞれの vhd ファイルを関連付けます。
当方で動作検証したところ、SCSI コントローラで vhd を関連付けたところ E/F ドライブが認識されなかったため、IDE コントローラーで関連付けを行いました。
IDE コントローラを使って C、E、F ドライブの関連付けを行うと、以下の図のようになります。
3. 仮想マシンを起動して、E、F ドライブを認識させる。
上記のとおり設定を行ったところで、仮想マシンを起動します。
disk2vhd でうまく vhd 変換できていれば、OS は正常に起動できると思います。
起動直後は、以下のようなライセンス認証ダイアログが表示されることがありますので、期間内にライセンス認証を行ってください。
「スタート」→「管理ツール」→「コンピュータの管理」の順に選択し、左ペインに表示される「ディスクの管理」を開きます。E および F ドライブのディスクがオフライン状態となっていることがありますが、ディスク名を右クリックし、「オンライン」を選択することによってディスクをオンライン状態にできます。
すべてのディスクをオンライン状態にすると、ディスク構成は次のようになります。
上記でおかしな点は、ディスク 1 に E と F というドライブ名がついていますが、ディスク 2 のドライブ名は設定されていないことです。
ディスク 1 に E、ディスク 2 に F というドライブ名が設定されることを想定しているにもかかわらず、ディスク構成が上記のようになってしまうことがあります。
disk2vhd の変換機能の仕様によるものなのかもしれませんが、ドライブ名を正しく指定するには、ディスク 1 の二番目のパーティションを空欄にし、ディスク 2 の二番目のパーティションに F を指定すると、想定しているディスク構成で元のファイル群を参照できるようになります。
しかし、この方法ですと、ディスク 1 の二番目のパーティション、ディスク 2 の先頭のパーティションがゴミとして残ってしまいますので、専用のツールを使ってパーティションの削除、移動をする必要があります。
2011-05-17
物理マシンを Hyper-V 仮想マシンに移行する(P2V)
ラベル:
Hyper-V,
P2V,
Windows Server 2008
2011-05-09
Hyper-V のゲスト OS を起動しようとすると、「一般のアクセスが拒否されました」というメッセージが表示される (ID: )
今まで稼動させていた Hyper-V の仮想マシンの仮想ハードディスク (.vhd) の可変→固定 変換を行った直後に、変換後の .vhd を起動すると、以下のメッセージが表示されるようになりました。
権限が足りないために起動できなくなったようですが、.vhd に Authenticated Users というユーザをフルアクセスで割り当てることで事なきを得ました。
参考:
SQL Server をメインにしたいと思いつつ Microsoft 製品の勉強内容を日々投稿
SCVMM で共有ディレクトリの ISO イメージがマウントできない場合の対応
しかし、このような現象が発生した場合は、Hyper-V マネージャのゲスト OS 設定から一度当該のディスクを削除し、再度割り当てることによって、起動のために必要な権限が割り当てられるようになる模様ですので、こちらの方がやり方としてはお勧めです。(2011/09/28追記)
1. 起動時に問題を引き起こしている仮想ディスクを削除します(下図参照)。
2. 1. で削除した仮想ディスクを追加するために、ディスクコントローラーを追加しなおします。
下図は、SCSI コントローラを追加しなおしているところですが、元々 IDE コントローラを使用していた場合は、IDE コントローラを追加してください。
3. 1. で削除した仮想ディスクを追加し、適用させます。
4. ゲスト OS の電源を入れ、無事起動すれば成功です。
参考:
仮想マシンの起動時に「IDE/ATAPIアカウントには、アタッチメント(VHDファイル名)を開くのに十分な特権がありません。」のエラーが表示される
権限が足りないために起動できなくなったようですが、.vhd に Authenticated Users というユーザをフルアクセスで割り当てることで事なきを得ました。
参考:
SQL Server をメインにしたいと思いつつ Microsoft 製品の勉強内容を日々投稿
SCVMM で共有ディレクトリの ISO イメージがマウントできない場合の対応
しかし、このような現象が発生した場合は、Hyper-V マネージャのゲスト OS 設定から一度当該のディスクを削除し、再度割り当てることによって、起動のために必要な権限が割り当てられるようになる模様ですので、こちらの方がやり方としてはお勧めです。(2011/09/28追記)
1. 起動時に問題を引き起こしている仮想ディスクを削除します(下図参照)。
2. 1. で削除した仮想ディスクを追加するために、ディスクコントローラーを追加しなおします。
下図は、SCSI コントローラを追加しなおしているところですが、元々 IDE コントローラを使用していた場合は、IDE コントローラを追加してください。
3. 1. で削除した仮想ディスクを追加し、適用させます。
4. ゲスト OS の電源を入れ、無事起動すれば成功です。
参考:
仮想マシンの起動時に「IDE/ATAPIアカウントには、アタッチメント(VHDファイル名)を開くのに十分な特権がありません。」のエラーが表示される
ラベル:
Hyper-V,
Windows Server 2008,
Windows障害
2011-04-21
Hyper-V の仮想マシンのエクスポート時の注意点
前回の記事に関連した内容となりますが、Hyper-V の仮想マシンをエクスポートする際に注意しておきたい点がいくつかありますので、紹介いたします。
仮想マシン全体をエクスポートするか、スナップショットをエクスポートするか
Windows Server 2008 R2 では、仮想マシンのエクスポートを行う際に、仮想マシン全体をエクスポートするか、スナップショットをエクスポートするか選択できます。
Hyper-V マネージャーで仮想マシン名を右クリックしてエクスポートすると、仮想マシン全体をエクスポートできます。
特定のスナップショットのみをエクスポートする場合は、下ペインでスナップショットツリーを展開してから、当該のスナップショットを右クリックしてエクスポートします。
この柔軟性が意外と問題で、誤ったスナップショットをエクスポートしてしまうと、移行先が最新版の仮想マシン環境にならない可能性があるため、注意が必要です。
そのため、仮想マシン全体をエクスポートして、移行先で仮想マシンを復元してから、スナップショットを削除してディスク結合を行う方が操作上無難ではないかと思います。
不要なスナップショットを削除して、仮想ハードディスク結合を行う
スナップショットの削除の仕方によって、スナップショットディスク (.avhd) そのものが削除される場合と、スナップショットディスクが親仮想ディスク (.vhd) に結合される場合があります。
スナップショットディスクが親仮想ディスクに結合されるようにスナップショットを削除するには、下図の番号の順番にスナップショットを削除します。
参考:スナップショットの削除とインポート/エクスポート(3.スナップショットの削除とインポート/エクスポート)
【仮想マシンインポート時の注意点】
仮想マシンをインポートする際に、仮想 NIC 名および CD/DVD デバイス名が元の名前と一致していない場合は、以下のようなエラーがイベントビューアに記録されます。
これらのエラーは、イベントビューアより「アプリケーションとサービスログ」→「Microsoft Windows」→「Hyper-V-VMMS」→「Admin」で確認できます。
ID: 14140
'仮想マシン名' は、デバイス 'Microsoft Virtual CD/DVD Disk' を追加できませんでした。(仮想マシン ID XXXXXXXX-XXXX-XXXX-XXXX-XXXXXXXXXXXX)
ID: 18130
'仮想マシン名' (仮想マシン ID XXXXXXXX-XXXX-XXXX-XXXX-XXXXXXXXXXXX) にデバイス '{ResourceType=21, OtherResourceType="", ResourceSubType="Microsoft Virtual CD/DVD Disk"}' を正しくインポートできませんでした。エラー: 無効なパラメーターです (0x80041008)。
ID: 18510
インポート タスクで、エラー '指定されたネットワーク リソースまたはデバイスは利用できません。' (0x80070037) により、ファイル 'C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Hyper-V\Windows Server 2000\HV Windows Sever 2000 x86 SP4.vhd' の ACL を修復できませんでした。
ID: 18060
インポートできませんでした。場所 'C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Hyper-V\Windows Server 2000\' に仮想マシンを保存できません。エラー: 指定されたネットワーク リソースまたはデバイスは利用できません。 (0x80070037)
当方で仮想マシンのインポート、仮想 NIC 名が元の環境とインポート先の環境と一致していない場合に仮想マシンのインポートを実行すると、ホストの NIC が動作停止し、コンピュータをシャットダウンできなくなるという不具合が発生したため、仮想 NIC 名は旧環境と新環境で統一しておいた方が良いかもしれません。
仮想マシン全体をエクスポートするか、スナップショットをエクスポートするか
Windows Server 2008 R2 では、仮想マシンのエクスポートを行う際に、仮想マシン全体をエクスポートするか、スナップショットをエクスポートするか選択できます。
Hyper-V マネージャーで仮想マシン名を右クリックしてエクスポートすると、仮想マシン全体をエクスポートできます。
特定のスナップショットのみをエクスポートする場合は、下ペインでスナップショットツリーを展開してから、当該のスナップショットを右クリックしてエクスポートします。
この柔軟性が意外と問題で、誤ったスナップショットをエクスポートしてしまうと、移行先が最新版の仮想マシン環境にならない可能性があるため、注意が必要です。
そのため、仮想マシン全体をエクスポートして、移行先で仮想マシンを復元してから、スナップショットを削除してディスク結合を行う方が操作上無難ではないかと思います。
不要なスナップショットを削除して、仮想ハードディスク結合を行う
スナップショットの削除の仕方によって、スナップショットディスク (.avhd) そのものが削除される場合と、スナップショットディスクが親仮想ディスク (.vhd) に結合される場合があります。
スナップショットディスクが親仮想ディスクに結合されるようにスナップショットを削除するには、下図の番号の順番にスナップショットを削除します。
参考:スナップショットの削除とインポート/エクスポート(3.スナップショットの削除とインポート/エクスポート)
【仮想マシンインポート時の注意点】
仮想マシンをインポートする際に、仮想 NIC 名および CD/DVD デバイス名が元の名前と一致していない場合は、以下のようなエラーがイベントビューアに記録されます。
これらのエラーは、イベントビューアより「アプリケーションとサービスログ」→「Microsoft Windows」→「Hyper-V-VMMS」→「Admin」で確認できます。
ID: 14140
'仮想マシン名' は、デバイス 'Microsoft Virtual CD/DVD Disk' を追加できませんでした。(仮想マシン ID XXXXXXXX-XXXX-XXXX-XXXX-XXXXXXXXXXXX)
ID: 18130
'仮想マシン名' (仮想マシン ID XXXXXXXX-XXXX-XXXX-XXXX-XXXXXXXXXXXX) にデバイス '{ResourceType=21, OtherResourceType="
ID: 18510
インポート タスクで、エラー '指定されたネットワーク リソースまたはデバイスは利用できません。' (0x80070037) により、ファイル 'C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Hyper-V\Windows Server 2000\HV Windows Sever 2000 x86 SP4.vhd' の ACL を修復できませんでした。
ID: 18060
インポートできませんでした。場所 'C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Hyper-V\Windows Server 2000\' に仮想マシンを保存できません。エラー: 指定されたネットワーク リソースまたはデバイスは利用できません。 (0x80070037)
当方で仮想マシンのインポート、仮想 NIC 名が元の環境とインポート先の環境と一致していない場合に仮想マシンのインポートを実行すると、ホストの NIC が動作停止し、コンピュータをシャットダウンできなくなるという不具合が発生したため、仮想 NIC 名は旧環境と新環境で統一しておいた方が良いかもしれません。
ラベル:
Hyper-V,
Windows Server 2008
2011-04-06
Hyper-V の仮想マシンの移行方法(エクスポート&インポート)
さて、当ブログで以前から Hyper-V の設定方法や仮想ディスクの編集方法について述べてきましたが、今回はあるコンピュータの Hyper-V 環境にインストールされている仮想マシンを別のコンピュータに移行する方法について紹介します。
ここでは、Hyper-V マネージャに用意されている仮想マシンのエクスポート、および仮想マシンのインポート機能を使います。
【仮想マシンのエクスポート】
1. 移行対象の仮想マシンをシャットダウンして停止させます。
2. Hyper-V マネージャより、1. の仮想マシンをマウスで右クリックしてサブメニューを表示させ、その中から「エクスポート(X)...」を選択します。
3. エクスポート先の指定を促すダイアログが表示されますので、任意の場所を指定します。
注:
現在割り当てている仮想マシンの環境がそのままエクスポートされますので、エクスポート先のディスク空き容量が十分あることを事前に確認しておいてください。
また、ユーザが任意に名称変更した仮想ハードディスク (.vhd) をエクスポートしようとすると、以下のようなメッセージが表示され、エクスポートに失敗してしまいますので、ご注意ください。イベント ID:18350
「仮想マシン 'Windows Sever 2000 x86' (E07BACD0-A9A4-4FC2-85F0-D9A9357943AA) をエクスポートできませんでした: エラー '指定されたファイルが見つかりません。' (0x80070002)。
」
このエラーメッセージは、管理ツールのイベントビューアより、「アプリケーションとサービス ログ」→「Microsoft」→「Windows」→「Hyper-V-VMMS」→「Admin」で確認できます。
【仮想マシンのインポート】
0. 仮想マシンのインポートは一旦処理が始まってしまうと、後でユーザがインポート先を任意指定できないため、事前にインポート先を決めておく必要があります。
Hyper-V マネージャを開き、右ペインに表示されるメニュー項目の中から「Hyper-V の設定...」を選択します。
Hyper-V の基本設定をするためのウィンドウが表示されますので、必要に応じて「サーバー」項目の[仮想ハードディスク] および [仮想マシン]へのパスを変更しておきます。
仮想マシンのインポート処理が実行されると、これらのパスを使用して仮想マシンが構成されます。
注:
デフォルトでは、これらのパスは以下のようになっているため、仮想マシンをインポートすると、以下のディレクトリ配下に仮想マシン環境が展開されることになります。
[仮想ハードディスク]
<%systemdrive%>:\Users\Public\Documents\Hyper-V\Virtual Hard Disks
[仮想マシン]
<%systemdrive%>:\ProgramData\Microsoft\Windows\Hyper-V
1. 移行先のコンピュータの Hyper-V マネージャを開き、右ペインに表示されるメニュー項目の中から「仮想マシンのインポート」を選択します。
2. 仮想マシンのインポートダイアログが表示されますので、下図のようにエクスポート済の仮想マシンを指定してから、オプションを設定して“インポート”ボタンを押すと、仮想マシンがインポートされます。
○オプション解説
仮想マシンを移動または復元する(既存の一意な ID を使用する)(M) --- エクスポート元の ID と全く同一の仮想マシンが復元される。
インポート先にすでに同じ ID の仮想マシンが存在する場合は、インポートは失敗する。
仮想マシンをコピーする(新しい一意な ID を作成する)(O) --- エクスポート元のマシンに新しい ID を振り、仮想マシンをコピー。
すべてのファイルを複製し、同じ仮想マシンを再度インポートできるようにする(D) --- エクスポートされた仮想マシンを元に、何回でもインポート操作ができる。
注:このチェックボックスを外してインポートを実行すると、エクスポート済の仮想マシンが使えなくなるため、一度しか操作を実行できなくなります。
3. インポートが完了したら、仮想マシンを起動します。
システムの構成によっては CD/DVD ドライブや NIC が正常に動作しないことがあるため、設定画面で調整を行ってください。
参考リンク:
Hyper-V 関連ドキュメント
http://technet.microsoft.com/ja-jp/virtualization/dd297510
Windows Server 2008 R2 Hyper-V バックアップ/リストアガイド
http://primeserver.fujitsu.com/primergy/technical/construct/pdf/win2008r2-hyperv-backup.pdf
ここでは、Hyper-V マネージャに用意されている仮想マシンのエクスポート、および仮想マシンのインポート機能を使います。
【仮想マシンのエクスポート】
1. 移行対象の仮想マシンをシャットダウンして停止させます。
2. Hyper-V マネージャより、1. の仮想マシンをマウスで右クリックしてサブメニューを表示させ、その中から「エクスポート(X)...」を選択します。
3. エクスポート先の指定を促すダイアログが表示されますので、任意の場所を指定します。
注:
現在割り当てている仮想マシンの環境がそのままエクスポートされますので、エクスポート先のディスク空き容量が十分あることを事前に確認しておいてください。
また、ユーザが任意に名称変更した仮想ハードディスク (.vhd) をエクスポートしようとすると、以下のようなメッセージが表示され、エクスポートに失敗してしまいますので、ご注意ください。イベント ID:18350
「仮想マシン 'Windows Sever 2000 x86' (E07BACD0-A9A4-4FC2-85F0-D9A9357943AA) をエクスポートできませんでした: エラー '指定されたファイルが見つかりません。' (0x80070002)。
」
このエラーメッセージは、管理ツールのイベントビューアより、「アプリケーションとサービス ログ」→「Microsoft」→「Windows」→「Hyper-V-VMMS」→「Admin」で確認できます。
【仮想マシンのインポート】
0. 仮想マシンのインポートは一旦処理が始まってしまうと、後でユーザがインポート先を任意指定できないため、事前にインポート先を決めておく必要があります。
Hyper-V マネージャを開き、右ペインに表示されるメニュー項目の中から「Hyper-V の設定...」を選択します。
Hyper-V の基本設定をするためのウィンドウが表示されますので、必要に応じて「サーバー」項目の[仮想ハードディスク] および [仮想マシン]へのパスを変更しておきます。
仮想マシンのインポート処理が実行されると、これらのパスを使用して仮想マシンが構成されます。
注:
デフォルトでは、これらのパスは以下のようになっているため、仮想マシンをインポートすると、以下のディレクトリ配下に仮想マシン環境が展開されることになります。
[仮想ハードディスク]
<%systemdrive%>:\Users\Public\Documents\Hyper-V\Virtual Hard Disks
[仮想マシン]
<%systemdrive%>:\ProgramData\Microsoft\Windows\Hyper-V
1. 移行先のコンピュータの Hyper-V マネージャを開き、右ペインに表示されるメニュー項目の中から「仮想マシンのインポート」を選択します。
2. 仮想マシンのインポートダイアログが表示されますので、下図のようにエクスポート済の仮想マシンを指定してから、オプションを設定して“インポート”ボタンを押すと、仮想マシンがインポートされます。
○オプション解説
仮想マシンを移動または復元する(既存の一意な ID を使用する)(M) --- エクスポート元の ID と全く同一の仮想マシンが復元される。
インポート先にすでに同じ ID の仮想マシンが存在する場合は、インポートは失敗する。
仮想マシンをコピーする(新しい一意な ID を作成する)(O) --- エクスポート元のマシンに新しい ID を振り、仮想マシンをコピー。
すべてのファイルを複製し、同じ仮想マシンを再度インポートできるようにする(D) --- エクスポートされた仮想マシンを元に、何回でもインポート操作ができる。
注:このチェックボックスを外してインポートを実行すると、エクスポート済の仮想マシンが使えなくなるため、一度しか操作を実行できなくなります。
3. インポートが完了したら、仮想マシンを起動します。
システムの構成によっては CD/DVD ドライブや NIC が正常に動作しないことがあるため、設定画面で調整を行ってください。
参考リンク:
Hyper-V 関連ドキュメント
http://technet.microsoft.com/ja-jp/virtualization/dd297510
Windows Server 2008 R2 Hyper-V バックアップ/リストアガイド
http://primeserver.fujitsu.com/primergy/technical/construct/pdf/win2008r2-hyperv-backup.pdf
ラベル:
Hyper-V,
Windows Server 2008
2011-01-20
Hyper-V ゲスト OS 用仮想ハードディスクが膨れ上がって大慌て (イベントID 16060)
Hyper-V のゲスト OS が一斉に一時停止になってさあ大変
Hyper-V のゲスト OS から共有しているフォルダにアクセスしようとすると、ネットワークリソースにアクセスできないという旨のメッセージが出ました。
そこで、Hyper-V マネージャーを見てみると、すべてのゲスト OS が一時停止状態となっていたため、イベントビューアを調べてみると、以下のエラーが記録されていました。
このエラーは、イベントビューアより、「アプリケーションとサービスログ」→「Microsoft」→「Windows」→「Hyper-V-VMMS」から参照することができます(イベントID 16060)。
どうやら、ゲスト OS 用に割り当てた仮想ハードディスク (.vhd) が膨れ上がってしまい、ハードディスクの空き容量が少なくなってしまったたために、登録されているすべてのゲスト OS が Hyper-V の 仮想マシン管理サービスプロセス(VMMS)によって一時停止状態となったようです。
仮想ハードディスクが膨れ上がった原因を調べてみると、次のことがわかりました。
上記のために、いつの間にか膨れ上がった仮想ハードディスクが実際のハードディスク領域を圧迫していた模様です。
こうなったら仮想ハードディスクを固定にするしかない
限りあるコンピュータ資源であるハードディスクの空きがあまりないということで、今回のような現象が発生すると、これ以上仮想ハードディスクが膨らまないように対応するしかありません。
仮想ハードディスクの形式を可変から固定に変換すれば、ディスク容量はそれ以上は大きくなりません。
仮想ハードディスクの形式を可変から固定に変換する作業自体はそれほど難しくはないのですが、スナップショットが存在する場合は、先にスナップショットを親仮想ディスクに結合しなければなりません。
以下のような仮想ハードディスク構成になっているとします。
Windows Server 2000 x86.vhd <--- 親仮想ディスク
Windows Server 2000 x86[ユニークID].avhd <--- 差分仮想ディスク1
Windows Server 2000 x86[ユニークID].avhd <--- 差分仮想ディスク2
Windows Server 2000 x86[ユニークID].avhd <--- 差分仮想ディスク3(最新)
上記で.avhd がスナップショットで作成される差分仮想ハードディスクとなります。
このように、一つでも差分仮想ハードディスクが存在する場合は、ディスク形式を変換する前に親ディスクにディスクを結合しなければならなくなりますので、注意が必要です。
上記の例では 3 の差分仮想ハードディスクが最新となっていますので、3、2、1 の順に計 3 回の結合作業が必要となります(3 回結合が完了すると、Windows Server 2000 x86.vhd だけになる)。
差分仮想ハードディスクの結合方法
差分仮想ハードディスクを親仮想ディスクに結合するには、ゲスト OS をシャットダウンしてから、ディスクを解除します。
1. Hyper-V マネージャより、当該のゲスト OS を選択して設定画面を開き、下図のように IDE コントローラーから仮想ディスクを削除し、“適用”ボタンをクリックします。
「削除」という表現が紛らわしいですが、Hyper-V の管理下から解除されるという意味ですので、仮想ハードディスク自体はそのまま残ります。
2. 下図のように、Hyper-V のマシン名をマウスで右クリックするとサブメニューが開きますので、その中から「ディスクの編集(E)...」というメニュー項目を選択します。
仮想ハードディスクの編集ウィザードが開きますので、以下のように最新の差分仮想ディスク(.avhd)を指定します。
3. 仮想ハードディスクに対するアクションを選択するための画面に移りますので、下図のように「結合(M)」を選択し、“次へ”をクリックします。
4. 差分ディスク変更の結合をするための画面に映りますので、下図のように「親仮想ハードディスクに結合する(P)」を選択し、“次へ”をクリックします。
5. 以下のような確認画面が表示されますので、この内容でよければ“完了(F)”をクリックします。
差分仮想ハードディスクが親仮想ハードディスクに結合されます。
注意)この手順を繰り返し、すべての差分仮想ハードディスクを親仮想ハードディスクに結合する必要がありますので、ディスク領域に余裕のあるハードディスク上でこの操作を行ってください。
仮想ハードディスクを最適化する
上記で差分仮想ハードディスクがすべて結合されると、ディスクの中は下図のように仮想ハードディスクのみになります。
仮想ハードディスクのサイズ形式を可変から固定に変換する前に、以下の手順で仮想ハードディスクを最適化することによって、不使用の領域を取り除いておくことをお勧めします。
1. 下図のように、Hyper-V のマシン名をマウスで右クリックするとサブメニューが開きますので、その中から「ディスクの編集(E)...」というメニュー項目を選択します。
2. 仮想ハードディスクの編集ウィザードが開きますので、先ほど結合した仮想ハードディスクを指定し、“次へ”をクリックします。
3. 仮想ハードディスクに対する操作のメニュー項目が表示されますので、その中から一番上の「最適化(C)」を選択し、“次へ”をクリックします。
4. 確認画面が表示されますので、操作内容が最適化になっていることと、指定した仮想ハードディスクが正しいことを確認してから、“完了”をクリックすると、仮想ハードディスクが最適化されます。
仮想ハードディスクのサイズ形式を可変から固定に変換する
仮想ハードディスクを最適化した後は、サイズ形式を可変から固定に変換します。
1. 下図のように、Hyper-V のマシン名をマウスで右クリックするとサブメニューが開きますので、その中から「ディスクの編集(E)...」というメニュー項目を選択します。
2. 仮想ハードディスクの編集ウィザードが開きますので、先ほど結合した仮想ハードディスクを指定し、“次へ”をクリックします。
3. 仮想ハードディスクに対する操作のメニュー項目が表示されますので、その中から真ん中の「変換(V)」を選択し、“次へ”をクリックします。
4. 変換対象の仮想ハードディスクを選択するための画面に移りますので、先ほど最適化した仮想ハードディスクを選択してから、“次へ”をクリックします。
5. 確認画面が表示されますので、操作内容が「容量固定に変換」になっていることと、指定した仮想ハードディスクが正しいことを確認してから、“完了”をクリックすると、仮想ハードディスクのサイズ形式が固定に変換されます。
変換済みの仮想ハードディスクを Hyper-V のIDE コントローラに繋ぎ直す
これで仮想ハードディスクのサイズ形式が固定になりましたので、Hyper-V の IDE コントローラに繋ぎ直して起動できれば操作は完了です。
1. Hyper-V マネージャより、当該のゲスト OS を選択して設定画面を開き、下図のように IDE コントローラーを左ペインで選択し、右ペインで「ハードドライブ」を選択してから“追加(D)”ボタンをクリックします。
2. 仮想ハードディスクファイルを選択する画面に移りますので、“参照(B)...”をクリックして先ほどサイズ形式を固定に変換した仮想ハードディスクを選択してから、“適用(A)”をクリックします。
3. IDE コントローラに仮想ハードディスクが適用されると、“適用(A)”ボタンが灰色反転しますので、“OK”をクリックします。
4. 今回適用したハードディスクを使ったゲスト OS を起動し、問題なく操作できれば完了です。
今回の障害で得られた教訓は次のとおりです。
1) 最初に仮想ハードディスクを割り当てる際は、予想されるディスク容量の形式を固定にする。
2) スナップショットはある時点のシステム状態を再現するには便利な機能だが、仮想ハードディスク絡みのトラブルが発生して最適化や変換が必要になった場合に、すべてのスナップショットを一旦親ディスクに結合しなければならなくなるので、スナップショットを多用するのは得策とは言えない。
Hyper-V のゲスト OS から共有しているフォルダにアクセスしようとすると、ネットワークリソースにアクセスできないという旨のメッセージが出ました。
そこで、Hyper-V マネージャーを見てみると、すべてのゲスト OS が一時停止状態となっていたため、イベントビューアを調べてみると、以下のエラーが記録されていました。
このエラーは、イベントビューアより、「アプリケーションとサービスログ」→「Microsoft」→「Windows」→「Hyper-V-VMMS」から参照することができます(イベントID 16060)。
どうやら、ゲスト OS 用に割り当てた仮想ハードディスク (.vhd) が膨れ上がってしまい、ハードディスクの空き容量が少なくなってしまったたために、登録されているすべてのゲスト OS が Hyper-V の 仮想マシン管理サービスプロセス(VMMS)によって一時停止状態となったようです。
仮想ハードディスクが膨れ上がった原因を調べてみると、次のことがわかりました。
- 仮想ハードディスクの形式が可変になっていた。
- スナップショットが複数存在していた
上記のために、いつの間にか膨れ上がった仮想ハードディスクが実際のハードディスク領域を圧迫していた模様です。
こうなったら仮想ハードディスクを固定にするしかない
限りあるコンピュータ資源であるハードディスクの空きがあまりないということで、今回のような現象が発生すると、これ以上仮想ハードディスクが膨らまないように対応するしかありません。
仮想ハードディスクの形式を可変から固定に変換すれば、ディスク容量はそれ以上は大きくなりません。
仮想ハードディスクの形式を可変から固定に変換する作業自体はそれほど難しくはないのですが、スナップショットが存在する場合は、先にスナップショットを親仮想ディスクに結合しなければなりません。
以下のような仮想ハードディスク構成になっているとします。
Windows Server 2000 x86.vhd <--- 親仮想ディスク
Windows Server 2000 x86[ユニークID].avhd <--- 差分仮想ディスク1
Windows Server 2000 x86[ユニークID].avhd <--- 差分仮想ディスク2
Windows Server 2000 x86[ユニークID].avhd <--- 差分仮想ディスク3(最新)
上記で.avhd がスナップショットで作成される差分仮想ハードディスクとなります。
このように、一つでも差分仮想ハードディスクが存在する場合は、ディスク形式を変換する前に親ディスクにディスクを結合しなければならなくなりますので、注意が必要です。
上記の例では 3 の差分仮想ハードディスクが最新となっていますので、3、2、1 の順に計 3 回の結合作業が必要となります(3 回結合が完了すると、Windows Server 2000 x86.vhd だけになる)。
差分仮想ハードディスクの結合方法
差分仮想ハードディスクを親仮想ディスクに結合するには、ゲスト OS をシャットダウンしてから、ディスクを解除します。
1. Hyper-V マネージャより、当該のゲスト OS を選択して設定画面を開き、下図のように IDE コントローラーから仮想ディスクを削除し、“適用”ボタンをクリックします。
「削除」という表現が紛らわしいですが、Hyper-V の管理下から解除されるという意味ですので、仮想ハードディスク自体はそのまま残ります。
2. 下図のように、Hyper-V のマシン名をマウスで右クリックするとサブメニューが開きますので、その中から「ディスクの編集(E)...」というメニュー項目を選択します。
仮想ハードディスクの編集ウィザードが開きますので、以下のように最新の差分仮想ディスク(.avhd)を指定します。
3. 仮想ハードディスクに対するアクションを選択するための画面に移りますので、下図のように「結合(M)」を選択し、“次へ”をクリックします。
4. 差分ディスク変更の結合をするための画面に映りますので、下図のように「親仮想ハードディスクに結合する(P)」を選択し、“次へ”をクリックします。
5. 以下のような確認画面が表示されますので、この内容でよければ“完了(F)”をクリックします。
差分仮想ハードディスクが親仮想ハードディスクに結合されます。
注意)この手順を繰り返し、すべての差分仮想ハードディスクを親仮想ハードディスクに結合する必要がありますので、ディスク領域に余裕のあるハードディスク上でこの操作を行ってください。
仮想ハードディスクを最適化する
上記で差分仮想ハードディスクがすべて結合されると、ディスクの中は下図のように仮想ハードディスクのみになります。
仮想ハードディスクのサイズ形式を可変から固定に変換する前に、以下の手順で仮想ハードディスクを最適化することによって、不使用の領域を取り除いておくことをお勧めします。
1. 下図のように、Hyper-V のマシン名をマウスで右クリックするとサブメニューが開きますので、その中から「ディスクの編集(E)...」というメニュー項目を選択します。
2. 仮想ハードディスクの編集ウィザードが開きますので、先ほど結合した仮想ハードディスクを指定し、“次へ”をクリックします。
3. 仮想ハードディスクに対する操作のメニュー項目が表示されますので、その中から一番上の「最適化(C)」を選択し、“次へ”をクリックします。
4. 確認画面が表示されますので、操作内容が最適化になっていることと、指定した仮想ハードディスクが正しいことを確認してから、“完了”をクリックすると、仮想ハードディスクが最適化されます。
仮想ハードディスクのサイズ形式を可変から固定に変換する
仮想ハードディスクを最適化した後は、サイズ形式を可変から固定に変換します。
1. 下図のように、Hyper-V のマシン名をマウスで右クリックするとサブメニューが開きますので、その中から「ディスクの編集(E)...」というメニュー項目を選択します。
2. 仮想ハードディスクの編集ウィザードが開きますので、先ほど結合した仮想ハードディスクを指定し、“次へ”をクリックします。
3. 仮想ハードディスクに対する操作のメニュー項目が表示されますので、その中から真ん中の「変換(V)」を選択し、“次へ”をクリックします。
4. 変換対象の仮想ハードディスクを選択するための画面に移りますので、先ほど最適化した仮想ハードディスクを選択してから、“次へ”をクリックします。
5. 確認画面が表示されますので、操作内容が「容量固定に変換」になっていることと、指定した仮想ハードディスクが正しいことを確認してから、“完了”をクリックすると、仮想ハードディスクのサイズ形式が固定に変換されます。
変換済みの仮想ハードディスクを Hyper-V のIDE コントローラに繋ぎ直す
これで仮想ハードディスクのサイズ形式が固定になりましたので、Hyper-V の IDE コントローラに繋ぎ直して起動できれば操作は完了です。
1. Hyper-V マネージャより、当該のゲスト OS を選択して設定画面を開き、下図のように IDE コントローラーを左ペインで選択し、右ペインで「ハードドライブ」を選択してから“追加(D)”ボタンをクリックします。
2. 仮想ハードディスクファイルを選択する画面に移りますので、“参照(B)...”をクリックして先ほどサイズ形式を固定に変換した仮想ハードディスクを選択してから、“適用(A)”をクリックします。
3. IDE コントローラに仮想ハードディスクが適用されると、“適用(A)”ボタンが灰色反転しますので、“OK”をクリックします。
4. 今回適用したハードディスクを使ったゲスト OS を起動し、問題なく操作できれば完了です。
今回の障害で得られた教訓は次のとおりです。
1) 最初に仮想ハードディスクを割り当てる際は、予想されるディスク容量の形式を固定にする。
2) スナップショットはある時点のシステム状態を再現するには便利な機能だが、仮想ハードディスク絡みのトラブルが発生して最適化や変換が必要になった場合に、すべてのスナップショットを一旦親ディスクに結合しなければならなくなるので、スナップショットを多用するのは得策とは言えない。
ラベル:
Hyper-V,
Windows Server 2008
2010-11-08
Windows 2008 R2 64 ビットで 32 ビット用の ODBC ドライバを動かす
Windows Server 2008 R2 64 ビット環境で 32 ビット版用に開発された ODBC アプリケーション(例:FileMaker Server 11) は、通常の ODBC データソースアドミニストレーターからは参照することも使用することもできません。
32 ビット用の ODBC データソースアドミニストレーターは以下のディレクトリに配置されています。
C:\Windows\SysWOW64\odbcad32.exe
たとえば、接続先のアプリケーションが 32 bit 版にしか対応していない場合は、odbcad32.exe を使用して ODBC 接続設定を行います。
32 ビット用の ODBC データソースアドミニストレーターは以下のディレクトリに配置されています。
C:\Windows\SysWOW64\odbcad32.exe
たとえば、接続先のアプリケーションが 32 bit 版にしか対応していない場合は、odbcad32.exe を使用して ODBC 接続設定を行います。
ラベル:
ODBC,
Windows Server 2008
2010-09-15
ドメインにログインできなくなって泣かされる
先日、64ビット版の Windows Server 2008 を Windows Server 2008 R2 にアップグレードしましたが、一見何の問題もなく成功したかのように思われたアップグレードも、イベントを見てみると結構エラーが出ていました。
特に気になったのが、別サーバで運用している Active Directory ドメインコントローラから今回アップグレードした Windows Server 2008 R2 マシンがうまく対話しなくなってしまったので、一度 Active Directory のメンバから外して再登録をしてみたところ、ログイン不能となってしまいました。
結論から言うと、OS のアップグレードを行うと Active Directory とクライアントマシンとのセキュアチャネルの一部に不整合が生じるため、これをリセットすると解決するようです。
良い例
OS をアップグレードした後に、Active Directory ドメインコントローラを運用しているマシンから Active Directory ユーザーとコンピュータを開き、アップグレードを行ったコンピュータを右クリックし、サブメニューから「アカウントのリセット」を選択します。
すると、アカウントがリセットされたコンピュータの再度起動時に認証情報の再同期が行われ、ログイン可能な状態となります(セキュアチャネルが修復されるので、認証絡みのエラーや警告がイベントログに記録されなくなる)。
悪い例(当方の失敗例)
Active Directory ユーザーとコンピュータを開き、アップグレードを行ったコンピュータを右クリックし、サブメニューから「削除」を選択し、再度同名のコンピュータを登録すると、再起動時にセキュアチャネルが破損した状態となり、ログインできなくなります。
よほどのことがないかぎり、コンピュータは削除しないようにしましょう。
万が一、この手順でコンピュータを削除してしまったために、ドメインにログインできなくなってしまった場合は、下図のようにコンピュータを一度ドメインから外し(任意のワークグループに参加させるなど)てコンピュータを再起動し、再度ドメインに参加させるように構成するとセキュアチャネルが再構築されるようになります。
重要
対象のコンピュータが証明書サーバ(証明書サービスをインストールしている)の場合、ドメイン変更やコンピュータ名の変更ができなくなるため、アカウントのリセットやコンピュータの削除を行う前に証明書サービスを一旦アンインストールする必要があります。
ドメインセキュアチャネルが破損しているかどうか調べる方法
ドメインにログインしようとしたときに「サーバーのセキュリティ データベースにこのワークステーションの信頼関係に対するコンピュータ アカウントがありません。」というメッセージが表示されてログインできなくなっている場合には、セキュアチャネルに何らかしらの問題がある可能性があります。
クライアントマシンのコマンドラインからセキュアチャネルのリセットを試みることで、セキュアチャネルが破損しているかどうか判断できます。
a. netdom コマンドを使ってリセット
netdom reset /d:[ドメイン名]
例:netdom reset /d:local.jp
このコマンド実行が失敗する場合は、セキュアチャネルが確立されていない(破損している)可能性があります。
b. nltest コマンドを使ってリセット
nltest [ローカルマシン名] /SC_Reset:[ドメイン名]
例:nltest MyMachine /SC_Reset:local.jp
このコマンド実行が失敗する場合はセキュアチャネルが確立されていない(破損している)可能性があります。
特に気になったのが、別サーバで運用している Active Directory ドメインコントローラから今回アップグレードした Windows Server 2008 R2 マシンがうまく対話しなくなってしまったので、一度 Active Directory のメンバから外して再登録をしてみたところ、ログイン不能となってしまいました。
結論から言うと、OS のアップグレードを行うと Active Directory とクライアントマシンとのセキュアチャネルの一部に不整合が生じるため、これをリセットすると解決するようです。
良い例
OS をアップグレードした後に、Active Directory ドメインコントローラを運用しているマシンから Active Directory ユーザーとコンピュータを開き、アップグレードを行ったコンピュータを右クリックし、サブメニューから「アカウントのリセット」を選択します。
すると、アカウントがリセットされたコンピュータの再度起動時に認証情報の再同期が行われ、ログイン可能な状態となります(セキュアチャネルが修復されるので、認証絡みのエラーや警告がイベントログに記録されなくなる)。
悪い例(当方の失敗例)
Active Directory ユーザーとコンピュータを開き、アップグレードを行ったコンピュータを右クリックし、サブメニューから「削除」を選択し、再度同名のコンピュータを登録すると、再起動時にセキュアチャネルが破損した状態となり、ログインできなくなります。
よほどのことがないかぎり、コンピュータは削除しないようにしましょう。
万が一、この手順でコンピュータを削除してしまったために、ドメインにログインできなくなってしまった場合は、下図のようにコンピュータを一度ドメインから外し(任意のワークグループに参加させるなど)てコンピュータを再起動し、再度ドメインに参加させるように構成するとセキュアチャネルが再構築されるようになります。
重要
対象のコンピュータが証明書サーバ(証明書サービスをインストールしている)の場合、ドメイン変更やコンピュータ名の変更ができなくなるため、アカウントのリセットやコンピュータの削除を行う前に証明書サービスを一旦アンインストールする必要があります。
ドメインセキュアチャネルが破損しているかどうか調べる方法
ドメインにログインしようとしたときに「サーバーのセキュリティ データベースにこのワークステーションの信頼関係に対するコンピュータ アカウントがありません。」というメッセージが表示されてログインできなくなっている場合には、セキュアチャネルに何らかしらの問題がある可能性があります。
クライアントマシンのコマンドラインからセキュアチャネルのリセットを試みることで、セキュアチャネルが破損しているかどうか判断できます。
a. netdom コマンドを使ってリセット
netdom reset /d:[ドメイン名]
例:netdom reset /d:local.jp
このコマンド実行が失敗する場合は、セキュアチャネルが確立されていない(破損している)可能性があります。
b. nltest コマンドを使ってリセット
nltest [ローカルマシン名] /SC_Reset:[ドメイン名]
例:nltest MyMachine /SC_Reset:local.jp
このコマンド実行が失敗する場合はセキュアチャネルが確立されていない(破損している)可能性があります。
Windows Server 2008 サーバーマネージャの役割が表示されないときの対応方法
さて困った...役割追加したいだけなのになぜか真っ白
Windows Server 2008 のサーバーマネージャから新しい役割を追加をしようしたところ、画面にさり気なく「エラー」と表示され、役割欄は真っ白いままという状況が起こりました。
こうなってしまってはインストール済みの役割を参照することも、役割を追加したり削除したりすることもできません。
以下の画面は、画面下の「エラーの詳細」リンクをクリックしたときに表示されたエラーメッセージです。
サーバー マネージャーの更新中に予期しないエラーが発生しました:
リモート プロシージャー コールに失敗しました。(HRESULT からの例外: 0X800706BE)
このエラーはイベント ID1601 として記録されています。
エラーの詳細はイベントビューアより、「アプリケーションとサービス ログ」→「Microsoft」→「Windows」→「Server Manager」→「Operational」の順に辿ることによって確認できます。
この画面のように、イベント ID1601 が大量に記録されている場合は、おそらく当方が遭遇した障害とほぼ同じと考えても良いのではないかと思います。
Microsoft 技術情報を頼りに対応してみる
この現象については回避策が Microsoft 社で提示されているのですが、自動翻訳があまりにも酷いため英語版を参考に対応してみました。
参考ページ:You receive an error message in Windows Server 2008 if you click Roles under the Server Manager console(Windows Server 2008 のサーバー マネージャーコンソールの役割をクリックするとエラーが返る)
1. 「スタート」→「ファイル名を指定して実行」の順に選択し、表示されたボックスに dcomcnfg.exe と入力して OK を押すと、コンポーネントサービスが開きます。
2.左ペインのツリーより、「コンポーネント サービス」→「コンピュータ」の順に展開すると、右ペインに[マイ コンピュータ]というアイコンが表示されるので、それを右クリックしてプロパティを表示させてから、「既定のプロパティ」タブを選択します。
下図のように、設定の確認と変更を行います。
[既定の認証レベル] --- 接続(「なし」に設定されていたときのみ。)
[既定の偽装レベル] --- 識別する
3.“OK”をクリックしてプロパティシートを閉じ、コンポーネントサービスを閉じます。
これでもう一度サーバー マネージャを開いて役割が参照できるか試してみてください。
(因みに当方ではこれでは解決しませんでした)
騙されたと思って当ててみようパッチ
前述の方法を試してみてもエラーが再現する場合は、システム更新準備ツールという名前のパッチが Microsoft 社から出ていますので、それを当ててみます。
(注意:アップデート関連作業は予期しない不具合を引き起こすことがあります。あくまでも自己責任でお願いします。)
Windows Server 2008 R2 x64 Edition 用システム更新準備ツール(KB947821) [2010 年 4 月]
このパッチを当てたところ、サービス マネージャがサクサクと役割情報を表示するようになり、この問題は一気に解決してしまいました。
当方の場合は Windows Server 2008 R2 x64 環境でこの現象が発生しましたが、ID1601 や同様のエラーが他の OS で発生している場合は、それらの環境に応じたパッチも出ているようですので、試してみると良いかもしれません。
その他 OS 向けパッチ:
Windows Vista 用システム更新準備ツール(KB947821) [2010 年 4 月]
Windows Vista for x64-based Systems 用システム更新準備ツール(KB947821) [2010 年 4 月]
Windows Server 2008 用システム更新準備ツール(KB947821) [2010 年 4 月]
システム更新準備ツール (Windows Server 2008 for Itanium-based Systems 用) (KB947821) [2008 年 8 月]
Windows Server 2008 x64 Edition 用システム更新準備ツール(KB947821) [2010 年 4 月]
Windows Server 2008 R2 for Itanium-based Systems 用システム更新準備ツール(KB947821) [2010 年 4 月]
Windows 7 用システム更新準備ツール(KB947821) [2010 年 4 月]
Windows 7 for x64-based Systems 用システム更新準備ツール(KB947821) [2010 年 4 月]
Windows Server 2008 のサーバーマネージャから新しい役割を追加をしようしたところ、画面にさり気なく「エラー」と表示され、役割欄は真っ白いままという状況が起こりました。
こうなってしまってはインストール済みの役割を参照することも、役割を追加したり削除したりすることもできません。
以下の画面は、画面下の「エラーの詳細」リンクをクリックしたときに表示されたエラーメッセージです。
サーバー マネージャーの更新中に予期しないエラーが発生しました:
リモート プロシージャー コールに失敗しました。(HRESULT からの例外: 0X800706BE)
このエラーはイベント ID1601 として記録されています。
エラーの詳細はイベントビューアより、「アプリケーションとサービス ログ」→「Microsoft」→「Windows」→「Server Manager」→「Operational」の順に辿ることによって確認できます。
この画面のように、イベント ID1601 が大量に記録されている場合は、おそらく当方が遭遇した障害とほぼ同じと考えても良いのではないかと思います。
Microsoft 技術情報を頼りに対応してみる
この現象については回避策が Microsoft 社で提示されているのですが、自動翻訳があまりにも酷いため英語版を参考に対応してみました。
参考ページ:You receive an error message in Windows Server 2008 if you click Roles under the Server Manager console(Windows Server 2008 のサーバー マネージャーコンソールの役割をクリックするとエラーが返る)
1. 「スタート」→「ファイル名を指定して実行」の順に選択し、表示されたボックスに dcomcnfg.exe と入力して OK を押すと、コンポーネントサービスが開きます。
2.左ペインのツリーより、「コンポーネント サービス」→「コンピュータ」の順に展開すると、右ペインに[マイ コンピュータ]というアイコンが表示されるので、それを右クリックしてプロパティを表示させてから、「既定のプロパティ」タブを選択します。
下図のように、設定の確認と変更を行います。
[既定の認証レベル] --- 接続(「なし」に設定されていたときのみ。)
[既定の偽装レベル] --- 識別する
3.“OK”をクリックしてプロパティシートを閉じ、コンポーネントサービスを閉じます。
これでもう一度サーバー マネージャを開いて役割が参照できるか試してみてください。
(因みに当方ではこれでは解決しませんでした)
騙されたと思って当ててみようパッチ
前述の方法を試してみてもエラーが再現する場合は、システム更新準備ツールという名前のパッチが Microsoft 社から出ていますので、それを当ててみます。
(注意:アップデート関連作業は予期しない不具合を引き起こすことがあります。あくまでも自己責任でお願いします。)
Windows Server 2008 R2 x64 Edition 用システム更新準備ツール(KB947821) [2010 年 4 月]
このパッチを当てたところ、サービス マネージャがサクサクと役割情報を表示するようになり、この問題は一気に解決してしまいました。
当方の場合は Windows Server 2008 R2 x64 環境でこの現象が発生しましたが、ID1601 や同様のエラーが他の OS で発生している場合は、それらの環境に応じたパッチも出ているようですので、試してみると良いかもしれません。
その他 OS 向けパッチ:
Windows Vista 用システム更新準備ツール(KB947821) [2010 年 4 月]
Windows Vista for x64-based Systems 用システム更新準備ツール(KB947821) [2010 年 4 月]
Windows Server 2008 用システム更新準備ツール(KB947821) [2010 年 4 月]
システム更新準備ツール (Windows Server 2008 for Itanium-based Systems 用) (KB947821) [2008 年 8 月]
Windows Server 2008 x64 Edition 用システム更新準備ツール(KB947821) [2010 年 4 月]
Windows Server 2008 R2 for Itanium-based Systems 用システム更新準備ツール(KB947821) [2010 年 4 月]
Windows 7 用システム更新準備ツール(KB947821) [2010 年 4 月]
Windows 7 for x64-based Systems 用システム更新準備ツール(KB947821) [2010 年 4 月]
ラベル:
Windows Server 2008,
Windows障害,
イベントID
2010-09-13
Hyper-V を導入中の Windows Server 2008 を Windows Server 2008 R2 にアップグレードする方法
Windows Server 2008 → Windows Server 2008 R2 へのアップグレードについては Microsoft 社の技術ページや個人サイトでも参考になるページがいくつかありますが、すでに Hyper-V を導入中の Windows Server 2008 を R2 にアップグレードする方法を紹介します。
注意:本ブログの投稿内容は当方の環境での動作検証記録を紹介しているにすぎません。情報はあくまでも参考程度にご利用ください。
1. サーバ環境のバックアップを取る。
重要度の高いサーバを扱う場合は、全く同じ構成の予備機を用意しておくのがベストと言えますが、マシンに余裕がない場合でも外部メディアに OS 全体のバックアップを取り、ホスト OS、ゲスト OS ともにいつでも復旧できる状態にしておきます。
DNS、Web、メールサーバなどを運用している場合は、設定内容のエクスポートおよび設定ファイル群のバックアップコピーを取っておきます。
2. Hyper-V のすべてのゲスト OS をエクスポートする。
Hyper-V のすべてのゲスト OS をシャットダウンしてから、Hyper-V マネージャよりそれらの OS を外部メディアにエクスポートします。
ゲスト OS のエクスポート方法は以下のサイトが参考になると思います。
Hyper-Vの仮想マシンをエクスポート/インポートする
3. Windows Server 2008 R2 をインストールする
開いているアプリケーションをすべて終了させた後で、Windows Server 2008 R2 インストールディスクを挿入します。
起動してきたインストーラがインストールの種類を尋ねてきますので、「アップグレード」を選択してアップグレードインストールを実行します。
アップグレードの所要時間は元のインストール構成に左右されると思いますが、当方の場合は約 2 時間半ほどかかりました。
4. コンピュータのプロパティより、プロダクトキーを更新する
アップデート直後は古い Windows Server 2008 のプロダクトキーが設定されたままになっていますので、Windows Server 2008 R2 用のプロダクトキーを入力しなおします。
5. Hyper-V マネージャを起動して、元のゲスト OS 群を起動してみる。
たいていの場合は元のゲスト OS 群の状態は保持されているはずですので、普通に起動されてくると思いますが、当方ではゲスト OS のうち一つがファイルが見つからないという理由で起動に失敗しました。
当方の場合はそのゲストOS の仮想マシン設定で物理 CD/DVD ドライブが「不明」になっていたため、ドライブ文字('D')の再割り当てを行うことで事なきを得ました。
参考サイト:Hyper-Vにおける仮想OSの起動エラー
万が一、アップグレードの過程で Hyper-V の仮想ディスクや設定ファイル群が破損してしまい、起動ができなくなってしまった場合は、上記 2. の手順でエクスポートしておいたゲスト OS 環境をインポートするようにします(当方では Hyper-V 環境はアップグレード後も無事に動いたため、今回はインポート作業は行っていません。)。
インポートの仕方は以下のサイトが参考になると思います。
Hyper-Vの仮想マシンやスナップショットをエクスポート/インポートする(Hyper-V 2.0編)
その他の参考サイト:
Hyper-V の役割がインストールされた Windows Server 2008 を実行しているコンピューターを Windows Server 2008 R2 にアップグレードする方法
[PC]Windows Server2008をR2にアップグレード。 ←おすすめ。
注意:本ブログの投稿内容は当方の環境での動作検証記録を紹介しているにすぎません。情報はあくまでも参考程度にご利用ください。
1. サーバ環境のバックアップを取る。
重要度の高いサーバを扱う場合は、全く同じ構成の予備機を用意しておくのがベストと言えますが、マシンに余裕がない場合でも外部メディアに OS 全体のバックアップを取り、ホスト OS、ゲスト OS ともにいつでも復旧できる状態にしておきます。
DNS、Web、メールサーバなどを運用している場合は、設定内容のエクスポートおよび設定ファイル群のバックアップコピーを取っておきます。
2. Hyper-V のすべてのゲスト OS をエクスポートする。
Hyper-V のすべてのゲスト OS をシャットダウンしてから、Hyper-V マネージャよりそれらの OS を外部メディアにエクスポートします。
ゲスト OS のエクスポート方法は以下のサイトが参考になると思います。
Hyper-Vの仮想マシンをエクスポート/インポートする
3. Windows Server 2008 R2 をインストールする
開いているアプリケーションをすべて終了させた後で、Windows Server 2008 R2 インストールディスクを挿入します。
起動してきたインストーラがインストールの種類を尋ねてきますので、「アップグレード」を選択してアップグレードインストールを実行します。
アップグレードの所要時間は元のインストール構成に左右されると思いますが、当方の場合は約 2 時間半ほどかかりました。
4. コンピュータのプロパティより、プロダクトキーを更新する
アップデート直後は古い Windows Server 2008 のプロダクトキーが設定されたままになっていますので、Windows Server 2008 R2 用のプロダクトキーを入力しなおします。
5. Hyper-V マネージャを起動して、元のゲスト OS 群を起動してみる。
たいていの場合は元のゲスト OS 群の状態は保持されているはずですので、普通に起動されてくると思いますが、当方ではゲスト OS のうち一つがファイルが見つからないという理由で起動に失敗しました。
当方の場合はそのゲストOS の仮想マシン設定で物理 CD/DVD ドライブが「不明」になっていたため、ドライブ文字('D')の再割り当てを行うことで事なきを得ました。
参考サイト:Hyper-Vにおける仮想OSの起動エラー
万が一、アップグレードの過程で Hyper-V の仮想ディスクや設定ファイル群が破損してしまい、起動ができなくなってしまった場合は、上記 2. の手順でエクスポートしておいたゲスト OS 環境をインポートするようにします(当方では Hyper-V 環境はアップグレード後も無事に動いたため、今回はインポート作業は行っていません。)。
インポートの仕方は以下のサイトが参考になると思います。
Hyper-Vの仮想マシンやスナップショットをエクスポート/インポートする(Hyper-V 2.0編)
その他の参考サイト:
Hyper-V の役割がインストールされた Windows Server 2008 を実行しているコンピューターを Windows Server 2008 R2 にアップグレードする方法
[PC]Windows Server2008をR2にアップグレード。 ←おすすめ。
ラベル:
Hyper-V,
Windows Server 2008
Hyper-V でゲスト OS として Windows Server 2000 を導入した際の Panda エラー発生条件
以前投稿したPanda のせい?複数のサーバで障害多発に関連して、当方で検証済みの Hyper-V ゲスト環境における Windows Server 2000 の Panda エラー発生条件を以下のようにまとめてみました。
(Panda エラーとは、Panda Office Cloud Protection を導入した環境において、Panda が原因で発生したシステムエラー/アプリケーションエラーを指します。)
上記のように、Hyper-V ゲスト OS としてインストールされている Windows Server 2000 環境で Panda を動作させるには、ホスト OS となる Windows Server 2008 を R2 にアップグレードし、Panda を再インストールする必要があることがわかりました。
(Panda エラーとは、Panda Office Cloud Protection を導入した環境において、Panda が原因で発生したシステムエラー/アプリケーションエラーを指します。)
ホスト OS | Panda 導入 | 動作結果 |
Windows Server 2008 64bit | 無 | OK |
Windows Server 2008 64bit | 有 | NG |
Windows Server 2008 64bit | 有(再インストール) | NG |
Windows Server 2008 64bit R2 | 無 | OK |
Windows Server 2008 64bit R2 | 有 | NG |
Windows Server 2008 64bit R2 | 有(再インストール) | OK |
上記のように、Hyper-V ゲスト OS としてインストールされている Windows Server 2000 環境で Panda を動作させるには、ホスト OS となる Windows Server 2008 を R2 にアップグレードし、Panda を再インストールする必要があることがわかりました。
2010-09-03
Panda のせい?複数のサーバで障害多発
最近になってやたらとサーバ機の不具合が多発するため、試しに Panda をアンインストールしてみたら突然快調に動き出したので、どうやら Panda が障害を引き起こしている可能性が高いと思い始めています。
弊社が遭遇したトラブルを以下にまとめてみました。
ちなみに、Windows Server 2008 で使用している Hyper-V は OS に付属のものを使用しています。
Windows Server 2008 32bit
現象:Blue Screen 障害の後、勝手にサーバ機が再起動するという現象が二ヶ月ほど前から断続的に発生。
サーバ機の診断を行うと、NIC がユーザによって無効になっているというメッセージが表示される(実際は NIC は動作しており、ネットワーク接続も可能となっている)。
Windows Server 2008 64 ビット環境の Hyper-V のゲスト OS としてインストールされている Windows Server 2000
現象:起動に 5 分以上かかり、ネットワーク関連のイベントエラーが大量に記録される。
常時起動させたままにしている FileMaker 5.5 Unlimited で開いているネットワーク共有データベースが切断されることがある。
* ちなみに、別サーバ機の Windows Server 2008 64 ビット R2 の Hyper-V のゲスト OS Windows Server 2000 の Panda は問題なく動作しているようです。
Windows Server 2003
現象:自動バックアップを実行する時間になると、ネットワークが一時的に遮断される。
上記いずれも Panda をアンインストールした途端に快調に動き出します。
また、以下の環境ではまだ Panda のアンインストールはしていなのですが、現象が現象だけにどうしても Panda の影響を疑いたくなってきています。
Windows Server 2008 64 ビット環境の Hyper-V のゲスト OS としてインストールされている Windows Server 2003
現象:起動が若干遅い。FileMaker Server 10 の起動に時間がかかる。また、FMS 10 の管理ツールの起動にも時間がかかるだけでなく、データベースが自動公開されない。
(仕方なくいつも手動で公開するが、すぐに公開された試しがない。)
今まで Hyper-V 搭載機で Panda エンジンの自動更新後の不具合で散々泣かされてきていますが、今度は通常の OS インストールで使用中のサーバ機にも影響が出てきているため頭が痛いところです。
本記事はまだ記述中ですが、今後解決策が見えてきたところで情報を更新したいと思います。
2010/09/13追記:
Windows Server 2008 32bit のBlue Screen 障害は、NIC の再インストール、Panda の再インストールを行った後に診断ツールでのエラーが解消しました。こればかりでは Blue Screen 現象自体が解決したとは言い切れませんが、診断ツールが警告を出さなくなったという点では、Panda 絡みの問題が発生していたと考えても良いと思います。
Windows Server 2008 64 ビット環境の Hyper-V のゲスト OS としてインストールされている Windows Server 2000 でのイベントエラー大量発生については、Windows Server 2008 を R2 にアップグレードしてから Panda を再インストールしたらエラーイベント記録が治まりました。
結論としては、Panda 導入によるマシン環境の不具合は、どうやら OS のバージョンや構成に依るところが大きいようです。
当方で検証したエラー発生条件については改めて投稿します。
弊社が遭遇したトラブルを以下にまとめてみました。
ちなみに、Windows Server 2008 で使用している Hyper-V は OS に付属のものを使用しています。
Windows Server 2008 32bit
現象:Blue Screen 障害の後、勝手にサーバ機が再起動するという現象が二ヶ月ほど前から断続的に発生。
サーバ機の診断を行うと、NIC がユーザによって無効になっているというメッセージが表示される(実際は NIC は動作しており、ネットワーク接続も可能となっている)。
Windows Server 2008 64 ビット環境の Hyper-V のゲスト OS としてインストールされている Windows Server 2000
現象:起動に 5 分以上かかり、ネットワーク関連のイベントエラーが大量に記録される。
常時起動させたままにしている FileMaker 5.5 Unlimited で開いているネットワーク共有データベースが切断されることがある。
* ちなみに、別サーバ機の Windows Server 2008 64 ビット R2 の Hyper-V のゲスト OS Windows Server 2000 の Panda は問題なく動作しているようです。
Windows Server 2003
現象:自動バックアップを実行する時間になると、ネットワークが一時的に遮断される。
上記いずれも Panda をアンインストールした途端に快調に動き出します。
また、以下の環境ではまだ Panda のアンインストールはしていなのですが、現象が現象だけにどうしても Panda の影響を疑いたくなってきています。
Windows Server 2008 64 ビット環境の Hyper-V のゲスト OS としてインストールされている Windows Server 2003
現象:起動が若干遅い。FileMaker Server 10 の起動に時間がかかる。また、FMS 10 の管理ツールの起動にも時間がかかるだけでなく、データベースが自動公開されない。
(仕方なくいつも手動で公開するが、すぐに公開された試しがない。)
今まで Hyper-V 搭載機で Panda エンジンの自動更新後の不具合で散々泣かされてきていますが、今度は通常の OS インストールで使用中のサーバ機にも影響が出てきているため頭が痛いところです。
本記事はまだ記述中ですが、今後解決策が見えてきたところで情報を更新したいと思います。
2010/09/13追記:
Windows Server 2008 32bit のBlue Screen 障害は、NIC の再インストール、Panda の再インストールを行った後に診断ツールでのエラーが解消しました。こればかりでは Blue Screen 現象自体が解決したとは言い切れませんが、診断ツールが警告を出さなくなったという点では、Panda 絡みの問題が発生していたと考えても良いと思います。
Windows Server 2008 64 ビット環境の Hyper-V のゲスト OS としてインストールされている Windows Server 2000 でのイベントエラー大量発生については、Windows Server 2008 を R2 にアップグレードしてから Panda を再インストールしたらエラーイベント記録が治まりました。
結論としては、Panda 導入によるマシン環境の不具合は、どうやら OS のバージョンや構成に依るところが大きいようです。
当方で検証したエラー発生条件については改めて投稿します。
2010-03-27
『売上猫くん on MySQL』開発日記 - 2 - 開発環境
『売上猫くん on MySQL』の開発環境は以下の通り。
アプリケーションファイル(NekoApp.fp7)は、FileMaker Server Advanced 10(以下、FMServerAdv)上に置き、開発PC1、2、3及び開発Mac 10.6 の FileMaker Pro Advanced 10(以下、FMPA)からそのファイルにアクセスして開発を行う。FMServerAdv を使用する理由には、複数人が開発を安定して行えること、オンラインバックアップがスケジュールできる、という2点が挙げられる。
サーバ側にODBCをインストールしておけば、クライアント(開発PC)にはODBCは不要である(例外は後述)。 アプリケーション/ODBCの配布・アップグレードの容易さを考えれば、この構成は運用においても一考の価値はあると思う。
なお、図の「開発PC3 Win2008/TS」は Terminal Service を載せたWindows Server 2008機で、各クライアントがリモートデスクトップ接続によりFMPAを起動し、FMServerAdv にアクセスできるようにしている。(もともと、FileMaker は Terminal Service との相性が良く、Ver5位より常用しているが、近年のTerminal Service はローカルプリンタへの印刷、ローカルディスクの利用も格段に簡単にできるようになり、加えて接続遮断時にも接続を自動で復旧してくれたりする)。
前述のように FMSA (FileMaker Server無印も同様)にODBCをインストールすればクライアントにODBCを入れる必要はないが、例外がある。それは「SQLを実行」スクリプトステップを使用する場合である。 FileMaker は通常、開発者自らSQLを記述する必要はないが、FileMaker が用意していないコマンドを実行する場合は「SQLを実行」を使用する。また、FileMaker の外部DBに対する処理の中には非常に遅いものがあり(激遅処理)、その典型的なものに多数のレコードに及ぶ一括処理がある。CSV等のファイル取込、全置換、ループ等がそれである。 その回避策として 「SQLを実行」スクリプトステップにSQL文を埋め込み実行すると直接外部データベースに素のSQLが送られるので、FileMakerのレコード取込やループ処理を使うのに比べれて、桁違いにパフォーマンスが向上する。尚、FileMaker の外部DB使用時の激遅処理については、機会を改めて書きたい。
さて、開発PC1、ここには予備用のMySQLを入れ、リストアやリカバリをテストを行うので、データベースを全部削除したりとか無茶をやる。無茶をやると「あー、なるほど」と新たな発見もあったりする。また、ローカルにアプリケーションファイル(NekoApp.fp7)を置いても、FMSAサーバの環境と同様に諸機能が動作するかのチェックも行う。
以上
サーバ側にODBCをインストールしておけば、クライアント(開発PC)にはODBCは不要である(例外は後述)。
なお、図の「開発PC3 Win2008/TS」は Terminal Service を載せたWindows Server 2008機で、各クライアントがリモートデスクトップ接続によりFMPAを起動し、FMServerAdv にアクセスできるようにしている。(もともと、FileMaker は Terminal Service との相性が良く、Ver5位より常用しているが、近年のTerminal Service はローカルプリンタへの印刷、ローカルディスクの利用も格段に簡単にできるようになり、加えて接続遮断時にも接続を自動で復旧してくれたりする)。
前述のように FMSA (FileMaker Server無印も同様)にODBCをインストールすればクライアントにODBCを入れる必要はないが、例外がある。それは「SQLを実行」スクリプトステップを使用する場合である。 FileMaker は通常、開発者自らSQLを記述する必要はないが、FileMaker が用意していないコマンドを実行する場合は「SQLを実行」を使用する。また、FileMaker の外部DBに対する処理の中には非常に遅いものがあり(激遅処理)、その典型的なものに多数のレコードに及ぶ一括処理がある。CSV等のファイル取込、全置換、ループ等がそれである。 その回避策として 「SQLを実行」スクリプトステップにSQL文を埋め込み実行すると直接外部データベースに素のSQLが送られるので、FileMakerのレコード取込やループ処理を使うのに比べれて、桁違いにパフォーマンスが向上する。尚、FileMaker の外部DB使用時の激遅処理については、機会を改めて書きたい。
さて、開発PC1、ここには予備用のMySQLを入れ、リストアやリカバリをテストを行うので、データベースを全部削除したりとか無茶をやる。無茶をやると「あー、なるほど」と新たな発見もあったりする。また、ローカルにアプリケーションファイル(NekoApp.fp7)を置いても、FMSAサーバの環境と同様に諸機能が動作するかのチェックも行う。
以上
2009-01-16
Hyper-VゲストOSからUSB/eSATA対応外部ディスクを使う
以下のページによると、バーチャルマシンは USB をサポートしないとあります。
次世代仮想化プラットフォーム「Hyper-V」研究
http://www.windows-world.jp/news/-/102390-2.html
確かに今の設定では Hyper-V ゲスト OS 環境では USB が認識されない模様ですが、もっと確実な情報が収集できたところで、こちらの記事に情報を追加していきます。
2010/01/12更新
USB 接続された HDD をパススルーディスクと認識させるのは依然として無理なようですが、その代りに仮想ハードディスクを作成し、それを追加ドライブとして Hyper-V のゲスト OS に認識させることは可能ですので、ここにその方法を記述します。
1. ゲスト OS が起動中の場合は終了させます。外付け HDD はホスト OS からアクセス可能な状態にしておきます。
Hyper-V マネージャの当該ゲスト OS の設定画面(ここでは Windows Server 2003)を開き、図のように新規の IDE コントローラにハードドライブを追加します。
追加したハードドライブに仮想ハードディスクを割り当てます。“新規”ボタンを押すと、仮想ハードディスク作成ウィザードが表示されますので、指示に従って外付け HDD に仮想ハードディスク領域を割り当てます。
“適用”ボタンを押し、変更を反映させます。
2. ゲスト OS を起動します。起動直後は、上記で追加した仮想ハードディスクは認識されない状態ですので、管理ツールから「コンピュータの管理」を起動し、「記憶域」配下の「ディスクの管理」を選択すると、以下のようにウィザードが表示されます。
このウィザードは、追加された仮想ハードディスクをゲスト OS に認識させるためのディスク変換を行うためのものですので、指示に従ってディスク変換を行います。
3. ディスク変換直後はボリュームにドライブ名が付いていない状態ですので、変換したディスクを右クリックして、ボリュームドライブの割り当てとディスクフォーマットを行います。
ドライブ割り当てとフォーマットが終了すると、以下のようになります。
エクスプローラーで確認すると、この仮想ハードディスクが E: ドライブとして認識されていることがわかります。
eSATA 接続された HDD についても、同様の方法で仮想ハードディスクを追加ドライブとして設定することができます。
(2010/04/27追記)
同一の HDD に複数の vhd を事前に作成しておき、複数のゲスト OS に割り当てて認識させることも可能です。
次世代仮想化プラットフォーム「Hyper-V」研究
http://www.windows-world.jp/news/-/102390-2.html
Virtual Server 2005 R2以前、バーチャルマシンは非常にレガシーなハードウェアをエミュレートするものであった。エミュレートされるチップセット「Intel 440BX」は1998年の登場で、最大1GBのメモリに対応し、初めてACPI(Advanced Configuration and Power Interface)の電源機能とUSB(Universal Serial Bus)を実装したことで有名だ(バーチャルマシンはUSBをサポートしない)。
2010/01/12更新
USB 接続された HDD をパススルーディスクと認識させるのは依然として無理なようですが、その代りに仮想ハードディスクを作成し、それを追加ドライブとして Hyper-V のゲスト OS に認識させることは可能ですので、ここにその方法を記述します。
1. ゲスト OS が起動中の場合は終了させます。外付け HDD はホスト OS からアクセス可能な状態にしておきます。
Hyper-V マネージャの当該ゲスト OS の設定画面(ここでは Windows Server 2003)を開き、図のように新規の IDE コントローラにハードドライブを追加します。
追加したハードドライブに仮想ハードディスクを割り当てます。“新規”ボタンを押すと、仮想ハードディスク作成ウィザードが表示されますので、指示に従って外付け HDD に仮想ハードディスク領域を割り当てます。
“適用”ボタンを押し、変更を反映させます。
2. ゲスト OS を起動します。起動直後は、上記で追加した仮想ハードディスクは認識されない状態ですので、管理ツールから「コンピュータの管理」を起動し、「記憶域」配下の「ディスクの管理」を選択すると、以下のようにウィザードが表示されます。
このウィザードは、追加された仮想ハードディスクをゲスト OS に認識させるためのディスク変換を行うためのものですので、指示に従ってディスク変換を行います。
3. ディスク変換直後はボリュームにドライブ名が付いていない状態ですので、変換したディスクを右クリックして、ボリュームドライブの割り当てとディスクフォーマットを行います。
ドライブ割り当てとフォーマットが終了すると、以下のようになります。
エクスプローラーで確認すると、この仮想ハードディスクが E: ドライブとして認識されていることがわかります。
eSATA 接続された HDD についても、同様の方法で仮想ハードディスクを追加ドライブとして設定することができます。
(2010/04/27追記)
同一の HDD に複数の vhd を事前に作成しておき、複数のゲスト OS に割り当てて認識させることも可能です。
ラベル:
Hyper-V,
Windows Server 2008
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