2007-05-18

FlexSkype

Skype コンタクトを FileMaker で管理し発信するソフトウェア FlexSkype をリリースいたしました。
本ソフトウェアはフリーウェアですので、ご自由にお試しください。




本製品にユーザサポートはございませんが、何かお気づきの点やご意見等ございましたら、当ブログエントリの方までご投稿ください。

◇FlexSkype 情報ページ
http://www.tpc.jp/product/fskype/

2007-03-28

自作 vCard の Skype 取込で苦戦

Skype には vCard によるコンタクトの取り込み、および書き出しをする機能が搭載されています。

vCard とは、氏名、email アドレス、電話番号、住所情報などを登録しておく電子名刺のようなもので、記述規則は決められているものの、vCard を採用しているアプリケーション同士でデータ移行が可能になります。たとえば OutLook と Skype 間でコンタクト(ユーザ)の移行ができます。

さて、今回はこの vCard を自作して Skype に取り込むテストをやってみたのですが、これがなかなかうまくいきません。日本語情報が無視されて電話番号のみがコンタクトリストに登録されてしまいます。
ちなみに準備した vCard はこのようなものです。

BEGIN:VCARD
VERSION:3.0
N:+810000000000
X-SKYPE-PSTNNUMBER:+810000000000
X-SKYPE-DISPLAYNAME:漢字太郎
END:VCARD

これを拡張子 .vcf を付けて保存して、Skype より vCard 形式でコンタクトのインポートを実行します。
保存データ形式は最初は Shift-JIS で行いましたが、N:+810000000000 で示す番号がコンタクト名に出てきてしまいます。つまり漢字太郎は Skype には無視されてしまいました。
そこで保存データ形式を EUC や UTF-8 に変えて取り込みましたが結果は同じ。

泣く泣く Skype フォーラムの方に相談しました。すると、できたという方の返信があり、親切にも成功したファイルも添付されていました。試してみると確かに漢字太郎がコンタクトリストに表示されます。

結果、UTF-8 形式で BOM(Byte Order Mark) という先行データを取り除いた状態で vCard を保存すれば取り込める模様です。

次に、FileMaker から vCard データ書出を行った場合に、Skype に取り込めるかテストしてみましたが、フィールド索引を UTF-8(UTF-16 の誤りでした。申し訳ありません。訂正:2008/10/30) にはしたものの、やはり漢字太郎は無視されてしまいました。デフォルトのままでは BOM が付いているのかもしれませんが、こちらはもう少し調査してから追記していきたいと思います。

参考:
vCard
BOM

●2008/10/30 追加
FileMaker Pro 7 以降の xml を使った書出機能を使うことによって、vCard の書出はできる模様です。
参考:
FileMaker Business Tracker
http://www.filemaker.co.jp/solutions/fbt.html
当方の環境で試してみたところ、日本語が化けているので、こちらももうちょっと調査したいと思います。

2007-03-07

FileMaker 製品のカスタマイズ

弊社製品のカスタマイズについて

弊社の全製品(FlexSales R1.0売上猫くん4.5FlexManager1.5)はパスワードを公開しており(*1)、お客様はご自身の責任によりカスタマイズが可能です(*2)。
 当方に寄せられる質問に「FileMaker の初心者(あるいは中級者)なんですが、カスタマイズってできるものなんですか?」というものがあります。

 カスタマイズを行おうとする方は、以下を参考にしてください。

まったくの初心者の方

まったくの初心者の方にはいかなるカスタマイズもお勧めできません。ちょっとした操作ミスで復旧不能になってしまうからです。
 それでもカスタマイズしたいという方は、まず、FileMaker に付属するチュートリアル、テンプレートやマニュアル等で FileMaker の勉強をしましょう。
 そして、付属のテンプレートが問題なく理解できるレベルになれば、初級者と呼んでも構わないのではないでしょうか。

初級者または中級者によるカスタマイズ

  • 初級中級の方は原則としてオブジェクトの追加のみ行い、変更、削除は行わない
ここで言うオブジェクトとは、テーブル、フィールド、リレーション、レイアウト、スクリプト、アクセス権限、ファイル参照といったシステム(製品)を構成する要素です。
 これらのオブジェクトを変更・削除すると既存機能に障害を生じさせる可能性があるため、初級・中級の方は変更・削除は行わないようにしてください。

 追加は既存機能に影響を与える可能性が低いため、多くの場合、問題がないと思われます。たとえば、あるテーブルにフィールドを追加し、そのフィールドをレイアウトに表示させる、というのがここで言う“追加”にあたります。
 なお、リレーションの追加はお勧めできません。

上級者の方へ

上級者の方であれば、既存オブジェクトに変更を加えるリスクは十分にご承知のことと思います。第三者が作成したスクリプトを変更するのは煩わしいですし、危険ですよね?
 小生などは、自分が書いたスクリプトでさえ2ヶ月もたつと「これ、俺が書いたの?」ってこともあり、過去の記憶を辿りながらこれを修正・変更するのは骨が折れます。
 また、「これ、不要だろ?」と思ったフィールドやサブスクリプトを整理のため削除して、ボタンが正しく動作しなくなった、なんてこともちらほらと。

 それでもこの仕事をしていると、運用開始後何年も後にいままで正常に動いていた仕様を大幅に変更しなければならない、というようなこともしばしばあります。そのような場合、人間の記憶や仕様書のみに頼るのは危険です。そこで、土屋企画ではシステム分析データベースを作成し、これにより変更対象となる特定のオブジェクトがどこで使用されているかを全て検索・リストアップして印刷できるようにしています(このシステム分析データベースについては、別の機会に書きたいと思います)。
 このリストをたよりに、そのオブジェクトが使用されている他のオブジェクトの変更の必要性や変更方法を検討します。

講習

「土屋企画の製品をカスタマイズしたいが、製品の構造やカスタマイズの方法を知りたい」という方向けの講習を行っております。
 

注:

*1 FlexSales R1.0 にはパスワード公開版と非公開のバージョンがあります。詳細は→ここ
*2 カスタマイズは危険な作業です。カスタマイズ時は追記バックアップを行いましょう。

(土屋)