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2020-09-04

テレワークのセキュリティ対策

  コロナウイルスの蔓延により、人々の働き方に変化が表れました。労働者のウイルス感染リスクを低減させるために、テレワーク(在宅勤務、モバイルワーク、サテライトオフィス)を導入する企業も増えてきました。


「出社3割以下」も テレワーク再強化の動き コロナ感染拡大で
「リモートワークできず倒産」というニュースが流れる日 


 テレワークを導入するにあたり、企業側として最も気がかりになることはセキュリティですね。つまりウイルス・マルウェア対策と重要データの取り扱いとなります。 


安易なテレワーク導入は危険がいっぱい


 スタッフの身の安全を確保しつつ業務を遂行するために、社内で以下のようなテレワーク構成を行ったとします。

  1. 社内ルータをVPN対応のものに変更し、ファイアウォールで公開ポート制限
  2. 各スタッフのPCにはアンチウイルスソフトを導入済み 
  3. 各スタッフは社内ネットワークにVPN接続し、リモートデスクトップで社内のコンピュータやサーバにアクセス
  4. スタッフAは会社支給のPCを使い、リモートデスクトップ経由で社内業務の管理を担当
  5. スタッフBはBYOD(自前)の自作PCを使って開発を行い、成果物をリモートデスクトップ経由で社内サーバ環境にコピーしたり、データベース管理を行ったりする
  6. スタッフCはBYOD(自前)の mac PC を使っているが、社内で使っている経理ソフトが Windows 版のため、リモートデスクトップ経由で社内の Windows コンピュータにアクセスして経理ソフトウェアを操作

 一見、ひととおりテレワークで業務がこなせるようになってはいますが、これではまだセキュリティ的に問題のある構成となっています。この問題点は何だかわかりますか?

テレワーク環境の問題点
テレワーク環境に潜む問題

 在宅スタッフに起因する基本的なセキュリティ対策が不足しているのです。
 それでは問題を見ていきましょう。

各PCのセキュリティ状態が把握できない

 各 PC にはアンチウイルスソフトウェアがインストールされてはいますが、各人バラバラのメーカーのものを導入しています。これではウイルス感染した PC に関しての情報を会社側で把握することが難しく、問題の発生した PC から漏れたウイルスが社内ネットワークに広まってしまう可能性があります。

社内ネットワーク側にウイルス検知システムが導入されていない 

 社内の VPN 機能付きルータ自身には基本的なファイアウォール機能が搭載されており、公開ポートを限定できるようになっていますが、リモートデスクトップ経由やその他の手段で到達したウイルスやマルウェアは、そのまま社内ネットワークに入り込んでしまうことになります。

 在宅スタッフが VPN 経由でウイルス付きのファイルを社内サーバーに配置してしまったり、ウイルスが添付されたメールを社内スタッフ向けに転送してしまったというトラブルが発生しています。

BYOD(自前)PC の用途が厳格化されていないため、セキュリティリスクが高まる

 上図の例を取ると、スタッフB とスタッフC は自前 PC を使用してテレワークを行っていますが、自前ということで業務以外の目的に PC を使うことが前提となります。つまり、業務目的以外に PC を使うというだけで、セキュリティリスクに晒されやすくなってしまうのです。会社はスタッフがどんな私用ソフトを自前の PC にインストールしているかも把握できませんし、業務時間外のネット利用を禁止するわけにもいきません。私用でインストールしたソフトウェアによって PC がウイルス感染したり、私用メールを開いた途端に PC がウイルス感染したというケースも多く発生しています。


 取り急ぎテレワーク環境を整えた企業は、上記のようなセキュリティの甘い構成になっていることが多いのではないでしょうか?

 最近では、テレワーク化が原因でデータ流出やウイルス感染が発生したことがニュースにもなっています。
 VPN 経由だからこそデータが流出しやすくなることがあることも忘れないようにしてください。

 参考ニュース記事:
 テレワークで情報流出 VPNの脆弱性を悪用
 在宅勤務時にPCウイルス感染 不正アクセス、従業員情報が流出―三菱重工
 

セキュリティの高いテレワーク構成には、セキュリティの一元管理が必要

 テレワークを安全に行うためには、企業ネットワーク側から各 PC の状態をある程度把握できる仕組みが必要となります。
 たとえば、クラウド管理型のアンチウイルスシステムを導入し、在宅スタッフの PC でウイルスが検出された場合にその通知が社内のスタッフに送信されるようにします。また、社内のルータを侵入検知機能付きのものに変更し、在宅スタッフ側で防げなかったウイルスやマルウェアを社内ネットワークの入り口で完全にシャットアウトします。

 以下のように構成します。

 

テレワーク環境の改善
テレワーク環境の改善


クラウド型アンチウイルスシステム Panda Endpoint Security の導入

 弊社では、クラウド型アンチウイルスシステムとして、Panda Endpoint Security を導入しています。各クライアント PC に Panda Antivirus というソフトウェアをインストールすることにより、各PC のウイルス対策はもちろんのこと、感染や検疫が行われた記録はすべてクラウド上に通知され、担当者にその旨メールが送信されます。

 https://www.pandasecurity.com/en/business/solutions/ [英語]


SonicWall ルーターによるファイアウォール、アンチウイルス、サービス遮断

 SonicWall はルーター機能の他に、より柔軟性の高いファイアウォール機能が搭載さてれいます。不要ポートの遮断はもちろんのこと、各PC の IPアドレスやMACアドレス別に接続を許可したり、アクセス許可の範囲を決定したりできます。

 また、アンチウイルスおよび侵入検知機能も用意されているため、VPN 経由で侵入したウイルスやマルウェアも SonicWall ルータによって検疫の対象となり、社内ネットワーク上のウイルス蔓延を未然に防ぐことができます。

 さらに、特定のサービス(チャット、ゲーム、P2Pなど)を遮断したり、特定のサーバへのアクセスを遮断したりすることができるため、業務中にそれらのサービス使用によるトラブルを回避できます。

 https://www.sonicwall.com/ja-jp/

 弊社では Panda Cloud Security および Sonicwall によるネットワーク構築を支援するサービスを承っております。
 詳細はこちらをご覧ください。
 セキュリティとネットワーク構築

Amazon Workspaces の一部導入

 上図のスタッフC 経理は自前PC の OS 互換性の理由により、社内の Windows PC にリモートデスクトップ接続して経理ソフトウェアを操作しています。このため、経理一人のために本社の PC/仮想マシンを稼働させておく必要があります。
 将来的に経理担当を増やしたり、不要な稼働マシンの削減を考慮して、オンデマンドで起動できる Amazon Workspaces というクラウド型の Windows 仮想マシンを用意することによって、必要時にのみ Amazon Workspaces 上で経理ソフトを操作させる選択肢もあります。
 Amazon Workspaces はデスクトップ越しのファイル送信やコピー&ペーストが許可されないため、操作ミスによる情報漏洩のリスクも低減できます。

 弊社では Amazon Workspaces の導入に関するコンサルティングから導入まで支援するサービスを承っております。
 詳細はこちらをご覧ください。
 AWS導入サービスについて

その他考慮すること

 企業によってテレワークのセキュリティポリシーをスタッフ別に考慮する必要も出てきます。たとえば、ネットワーク管理者であれば自宅から遠隔操作でほぼすべての社内リソースにアクセスできる必要があるでしょうし、社員の印刷やファイル交換の可否のセキュリティポリシーをグループまたは担当者別に設定する必要があるでしょう。
 また、外注スタッフに一部のシステム操作を許可する場合にも、アクセス可能時間を限定したり、IP/MAC アドレス別にアクセスを制御したり、機能が制限された Amazon Workspaces 上のみで操作を許可するようにしたりと、不正操作を未然に防止する必要もあるでしょう。


テレワークのセキュリティポリシー
テレワークのセキュリティポリシー

 また、各スタッフの PC のドライブや外付けデータドライブ等も暗号化しておくことも重要です。これにより、万が一 PC や外付けデータドライブが盗難にあったとしても、データを復元できないため、データ自体は機密情報であっても、その中身を覗かれてしまうリスクを回避できます。
 ドライブの暗号化は、Windows 10 なら標準搭載の BitLocker、macOS も 標準搭載の FileVault を使うことができます。

テレワークを成功させるには、各人の心がけありき

 上記のテレワーク構成は、それぞれのスタッフが万が一ネットワーク越しにうっかりミスをやらかしたときの基本的なセーフティネットを提供するにすぎません。 

 いくらスタッフA 管理者が会社支給の PC を使用しているからといって、個人情報の取り扱いに問題のあるネット対戦ゲームソフトを勝手にインストールしたり、業務中や業務時間外に怪しいサイトを閲覧したりして、セキュリティリスクを高めてしまっているようでは元も子もありません。

 スタッフB 開発者が、最強のPCを自作したとしても、その PC が故障してしまったら、業務はそこで停止しますし、VPN 経由で気を付けて本社サーバにアクセスしても、サーバの設定ミスでうっかり機密情報が外部に漏洩してしまうこともあります。

スタッフC の経理は自前PC の OS 互換性の理由により、社内の Windows PC にリモートデスクトップ接続して経理ソフトウェアを操作していますが、経理一人のために本社の PC/仮想マシンを稼働させておく必要があります。将来的に経理担当を増やしたり変更したりすることも考えて、オンデマンドで起動できる Amazon Workspacesというクラウド型の Windows 仮想マシンを用意し、必要時にのみ Amazon Workspaces 上で経理ソフトを操作するようにする選択肢もあります。

 企業の中には、きちんと成果さえ出せばいつ、どこで勤務しても良いという、労働条件の自由度が高いところもあるかもしれませんが、だからといって安易に喫茶店の無料 wi-fi を使って作業をすれば、個人情報や機密情報が外部に漏洩するリスクが発生しますし、赤の他人に横から情報を覗き見される危険性もあります。また、ワーケーションと称して観光地のホテルの一室で作業をしたりする際にも、機器の盗難リスク、紙の資料紛失、セキュリテイの甘い wi-fi 環境によるデータ漏洩のリスクも発生しやすくなります。働き方は自由でも、スタッフに課される責任として企業データや個人情報の保護を考慮すると、セキュリティ対策に自信のある人のみに許された自由ということになるのかもしれません。

 

土屋企画のテレワーク関連サービス
 弊社ではテレワークを検討されている企業様向けに検討から導入まで支援するサービスを提供しております。詳細は以下のリンクをご参照ください。
セキュリティとネットワーク構築
リモート開発/テレワークについて
AWSとテレワーク


2011-04-21

SonicWall Global VPN Client のインストールが失敗したり、クラッシュしてしまうときのちょっとした改善案(Windows Vista, Windows 7 編)

 Sonic Wall Global VPN Client (以降 SWGVC) がインストール先の OS によって正しく動作しないという記事を過去に書きましたが、今回、Vista/Windows 7 環境でも不具合が発生することがあったため、裏技的な対応方法をご紹介します。

【現象】(テスト時の SWGVC のバージョンンは 4.2.6.0305)

 SWGVC を起動すると、「Failed to open the IPSec driver.」 というエラーメッセージが表示され、接続できない。
 もしくは、SWGVC の起動まではできるが、Enable をクリックすると同様のエラーが表示されるか、接続が Enabled にならない。


【対応方法】

1. スタートメニューより、「コンピュータ」を右クリックしてから「プロパティ」の順に選択し、デバイスマネージャーを開きます。

2. デバイスマネージャーの「表示」メニューより、「非表示のデバイスの表示(W)」を選択します。


3. 左ペインに表示されるデバイスの一覧から、「SonicWall IPSec Driver」を右クリックし、「プロパティ」を選択します。




4. プロパティシートの「ドライバ」タブより、スタートアップの種類を「自動」に変更し、“開始”ボタンをクリックしてドライバを開始させ、コンピュータを再起動します。




5. SWGVC を起動し、接続を試みます。


 当方の場合は、最新版の SWGVC ではどうしても接続がうまくいかなかったため、旧版の SWGVC をインストールしなおし、上記の操作をしてみたところ、正常に接続されるようになりました。


 今までいろいろやってみて、どうしてもうまくいかなかった方は、ダメ元でお試しください。

参考:SonicWall Global VPN Client (GVC) Troubleshooting

2008-07-04

SonicWall Global VPN Client のインストールが失敗したり、クラッシュしてしまうときのちょっとした改善案

 SonicWall には仮想プライベートネットワーク機能(VPN: Virtual Private Network, 以降 VPN)が搭載されているので、SonicWall を購入して VPN ライセンスを購入することによって、VPN 公開ができるようになります。
 この SonicWall VPN にアクセスするためには、クライアントとなるコンピュータに SonicWall Global VPN Client (以降 SWGVC)をインストールと接続設定を行う必要があります。

 インストーラを実行して指示に従えば終わりというパターンが通常で、アプリケーションを使うほとんどのユーザがそのような感覚でインストーラを実行していると思います。
 しかし、最近の FileMaker Server 9 のインストールトラブルのように、物によってはスムーズにインストールできないものもあるので、すぐできて当然という安易な姿勢で臨むと泣きを見る羽目になることもあったりします。

 SWGVC もなかなか癖のあるソフトウェアと言え、マシン環境によってはすんなりインストールできたり、インストール初っ端から躓いたり、設定の段階で躓いたりと結構トラブルに見舞われため、ここでその経験談をまとめてみることにします。

  1. 最初のインストールで躓くとき
     SWGVC をインストールした直後に起動しようとすると、SWGVC のレジストリ登録に失敗したというメッセージが出て失敗することがあります。こうなると、起動は絶対にできないので、一度 SWGVC をアンインストールし、さらにレジストリ情報を消去するプログラム SWVPNClientClean.exe を実行してから完全にインストール情報を消去した上で、SWGVC を再インストールする必要があります。

  2. SonicWall にアクセスできないとき
     ピア IP アドレス(SonicWall の IP アドレス)を正しく設定し、接続ユーザ名とパスワードを正しく指定したにもかかわらず、ステータスが接続中だったり、IP アドレス取得中のままになってしまうことがあります。ログを見ると、"The peer is not responding to phase 1 ISAKMP requests." が残っていることがあります。
     この場合は、SWGVC の Peers タブより、LAN Settings にクライアントネットワーク側のルータ IP アドレスを入力したり、NAT Traversal を 「Disabled」、Interface Selection を「LAN Only」に変更することによって改善することがあります。
    SWGVC
    参考リンク:
    SonicWall VPN Client Doesn't Work Behind NAT Firewall(英文)
    Sonicwall - The peer is not responding to phase 1 ISAKMP requests(英文)
    NAT Firewall on router blocking sonicwall VPN?(英文)
    NAT Firewall on router blocking sonicwall VPN...(英文)

  3. 接続が確立された直後に SWGVC がクラッシュするとき
     これが一番厄介だと思います。今のところ Windows XP Service Pack 2 で発生する可能性が高いことは経験からわかってきたのですが、すべての同様の環境で発生するとも言い切れず、このような現象が発生するコンピュータでは、SWGVC のインストール、アンインストールを繰り返したところで症状が改善することはまずないでしょう。
     しかし先日、客先でどうしてもこのような現象が発生する SWGVC を動かす必要があり、苦し紛れですが Windows 互換モードで実行することにより事なきを得ました。以下、方法を簡単に説明します。
     1) 今までどおり SWGVC を実行させてVPN 接続を行い、Connected が出た直後に SWGVC がクラッシュすることを確認します。
     2) SWGVC のプログラムアイコンを右クリックして「プロパティ」を選択し、表示されるダイアログより「互換性」タブをクリックします。そこで「互換モードで実行する」にチェックを付けて、以前の OS のリストの中からできるだけ最新のものを選択して実行してみます。
    Windows 互換モード
     この方法で、今のところ Windows 98/Windows ME の互換モードで実行に成功しています。今までいろいろ試してみたが、クラッシュしてどうにもならないという方はダメ元で試してみる価値はあると思います。