2008-08-13

SonicWALL を使った Site-to-Site VPN の構築

 VPN ルータ同士を接続して常時 VPN 接続を確立することを Site-to-Site VPN と言いますが、最近弊社では SonicWALL 同士の Site-to-Site VPN 接続の設定テストを行っています。

 VPN ルータが各終点に一つずつの場合は、比較的設定は容易です。
 基本的には VPN のポリシー設定で「主格 IPSec ゲートウェイ名またはアドレス」に対岸のルータアドレス(ゲートウェイアドレス)を入力し、「事前共有鍵」に任意の共有鍵コード(両方のルータに同じ共有鍵を設定)を指定し、そして「対象先のネットワーク」に対岸 LAN のネットワーク(たとえば 192.168.3.0)とサブネットマスクを指定するだけです。

 しかし、ネットワークが落ちたりすると業務に支障が出るような環境では、回線を複数用意しているところもあります。そのようなときに、現用回線と予備回線の両方に対して VPN トンネルを張っておき、現用回線がダウンしたときに予備回線の VPN トンネルを使うことがあります。これを冗長 VPN ゲートウェイと呼んでいるそうですが、この設定は、理屈では「主格 IPSec ゲートウェイ名またはアドレス」に現用回線のルータアドレス、「副格 IPSec ゲートウェイ名またはアドレス」に予備回線のルータアドレスを指定すれば動くということになっているのですが、何故か副格ゲートウェイの方だけが採用されている状態となりました。主格の方が無視されている状態なので、現在この原因について調査中です。

2008-08-04

Windows Server 2008 の TS EasyPrint について

 前回の投稿に引き続き、今回は Windows Server 2008 の TS EasyPrint の動作を検証してみました。
 TS EasyPrint とは、リモートセッションが確立されている場合に、クライアント側のローカルプリンタを使って印刷が可能となるものです。従来は、サーバ側にもクライアントのドライバをインストールしておき、プリンタポートマッピング設定をしておく必要があったのですが、TS EasyPrint ではユーザによるプリンタポートマッピングが不要となるため、ドライバをサーバ側に入れなくても良い、というシナリオになるのでしょう。TS クライアントは Windows Vista SP1 であることが最低条件のようですが。

 上記に従って、VPN 経由で TS 接続を行い、プリンタ情報を見てみると、最初のうちはクライアント側プリンタ 2 台のうち 1 台(Canon BJ 895PD)が「リダイレクトされた」という表現でサーバ側に表示されていることを確認できました。このプリンタを使ってテストページ印刷には成功しました。
 しかし、もう一台のプリンタ(Dell All-in-one Printer 810)は表示されることがなく、ポート設定をいろいろ弄ってやってみたのですが、努力空しくこちらの EasyPrint は実現しませんでした。

 そうこうしているうちに、Canon BJ 895PD も出てこなくなり、TS EasyPrint の不安定感が募ってきました。ひょっとすると VPN 経由だと不安定になる可能性が高くなるのかもしれません。

 この辺はもうすこし研究課題にしたいと思います。

参考:
Windows Server 2008 のターミナル サービス