Windows 11 を Hyper-V 環境にインストールするには、Windows Server 2016、Windows Server 2019、Windows 10 Pro が必要となります。
通常、Windows Server 2012 には Windows 11 をインストールできません。
それでも 「Win 2012 のハイパー で Win 11 を操作したいんだお!」とワガママを言う人、いませんか? うちにもそういう困った人がいて、しょうがないので今回 Windows Server 2012 Hyper-V 上に Windows 11 インストールし、動作させてみました。
参考にさせて頂いたページ:非サポートPCにWindows11をクリーンインストールする方法
https://www.nichepcgamer.com/archives/how-to-install-windows11-on-an-unsupported-pc.html
注意事項
本稿記載のインストール方法は、マイクロソフト社が推奨するインストール方法ではありません。アプリケーションが起動しなかったり、クラッシュしたり、Windows Update が機能しないなど、予期せぬ動作を起こす可能性があります。実施は自己責任でお願いいたします。
本稿が対象とする読者
前提条件
- Hyper-V が稼働している Windows Server 2012
- 4GB 以上の 未使用RAM(仮想マシン用)
- 2コア以上のプロセッサ(仮想マシン用)
- 180GB 以上のサイズの仮想ハードディスク (VHDX形式)
Hyper-V 2012 への Windows 11 インストール方法
以下の手順で Windows 11 のインストールを行います。
Windows 11 インストーラ iso ファイルは事前に準備しておいてください。
参考リンク:Windows 11 をダウンロードする
https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows11
- 仮想ハードディスクの作成
最低 128GB 必要とのことなので、128GB 固定ディスクとして VHDX 仮想ディスクを作成しておきます。 - 仮想マシンの作成
以下のように、メモリ 4096MB(=4GB)以上、2プロセッサ以上になるにように設定し、SCSI コントローラに上記 1. で作成したハードドライブと DVD ドライブを接続します。 - ブート順の設定
仮想マシンの設定画面を閉じる前に、ブート順を DVD ドライブ優先にしておきます。また、Windows 11 はセキュアブートが必須ですので、[セキュアブートを有効にする]にもチェックを入れておきます。
ここまで設定できたら “OK”をクリックし、仮想マシンを起動します。 - Windows 11 インストーラの読み込み
上記の手順2. で Windows 11 インストーラ iso を指定してある場合は、起動直後に何らかのキーボードのキーを押すことによって Windows 11 インストーラが起動します。
もし、手動でディスクを挿入する必要がある場合は、仮想マシンが停止している状態で以下のようにディスクを挿入してから仮想マシンを起動してください。 - レジストリ修正
インストーラの最初の画面が表示されたらすぐに Shift キーと F10 を同時に押し、コマンドプロンプト画面を表示させます。
ここに regedit と入力し、レジストリエディタを起動させます。
レジストリエディタに以下の項目を追加していきます。
- HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\Setup キー配下に LabConfig キーを追加
- LabConfig キーに以下の5つの値を追加
- BypassTPMCheck DWORD 0x0000001
- BypassSecureBootCheck DWORD 0x0000001
- BypassRAMCheck DWORD 0x0000001
- BypassStorageCheck DWORD 0x0000001
- BypassCPUCheck DWORD 0x0000001
設定後の値の状態は以下のようになります。
ここまでできたら、レジストリエディタとコマンドプロンプトを閉じます。
- インストール
あとは画面の指示に従って Windows 11 をインストールします。