2007-03-07

FileMaker 製品のカスタマイズ

弊社製品のカスタマイズについて

弊社の全製品(FlexSales R1.0売上猫くん4.5FlexManager1.5)はパスワードを公開しており(*1)、お客様はご自身の責任によりカスタマイズが可能です(*2)。
 当方に寄せられる質問に「FileMaker の初心者(あるいは中級者)なんですが、カスタマイズってできるものなんですか?」というものがあります。

 カスタマイズを行おうとする方は、以下を参考にしてください。

まったくの初心者の方

まったくの初心者の方にはいかなるカスタマイズもお勧めできません。ちょっとした操作ミスで復旧不能になってしまうからです。
 それでもカスタマイズしたいという方は、まず、FileMaker に付属するチュートリアル、テンプレートやマニュアル等で FileMaker の勉強をしましょう。
 そして、付属のテンプレートが問題なく理解できるレベルになれば、初級者と呼んでも構わないのではないでしょうか。

初級者または中級者によるカスタマイズ

  • 初級中級の方は原則としてオブジェクトの追加のみ行い、変更、削除は行わない
ここで言うオブジェクトとは、テーブル、フィールド、リレーション、レイアウト、スクリプト、アクセス権限、ファイル参照といったシステム(製品)を構成する要素です。
 これらのオブジェクトを変更・削除すると既存機能に障害を生じさせる可能性があるため、初級・中級の方は変更・削除は行わないようにしてください。

 追加は既存機能に影響を与える可能性が低いため、多くの場合、問題がないと思われます。たとえば、あるテーブルにフィールドを追加し、そのフィールドをレイアウトに表示させる、というのがここで言う“追加”にあたります。
 なお、リレーションの追加はお勧めできません。

上級者の方へ

上級者の方であれば、既存オブジェクトに変更を加えるリスクは十分にご承知のことと思います。第三者が作成したスクリプトを変更するのは煩わしいですし、危険ですよね?
 小生などは、自分が書いたスクリプトでさえ2ヶ月もたつと「これ、俺が書いたの?」ってこともあり、過去の記憶を辿りながらこれを修正・変更するのは骨が折れます。
 また、「これ、不要だろ?」と思ったフィールドやサブスクリプトを整理のため削除して、ボタンが正しく動作しなくなった、なんてこともちらほらと。

 それでもこの仕事をしていると、運用開始後何年も後にいままで正常に動いていた仕様を大幅に変更しなければならない、というようなこともしばしばあります。そのような場合、人間の記憶や仕様書のみに頼るのは危険です。そこで、土屋企画ではシステム分析データベースを作成し、これにより変更対象となる特定のオブジェクトがどこで使用されているかを全て検索・リストアップして印刷できるようにしています(このシステム分析データベースについては、別の機会に書きたいと思います)。
 このリストをたよりに、そのオブジェクトが使用されている他のオブジェクトの変更の必要性や変更方法を検討します。

講習

「土屋企画の製品をカスタマイズしたいが、製品の構造やカスタマイズの方法を知りたい」という方向けの講習を行っております。
 

注:

*1 FlexSales R1.0 にはパスワード公開版と非公開のバージョンがあります。詳細は→ここ
*2 カスタマイズは危険な作業です。カスタマイズ時は追記バックアップを行いましょう。

(土屋)

2007-03-01

Skypeのメモ

Skypeって…
インターネット電話のこと。 インターネットに接続されたPCにSkypeというソフトをインストールして使います。 SkypeをインストールしたPC間であれば、無料・無制限で通話ができます。


Skypeで電話と通話
SkypeOutを使用すると、Skypeから一般の固定電話や携帯に格安で電話を掛けることが可能です(これは有料)。  一分あたりの料金は以下の通り。

日本¥ 2.660(携帯¥ 17.5)、アメリカ¥ 2.380(携帯も同じ)、韓国¥ 2.405(携帯¥ 8.260)
  ↑  ↑  ↑   ↑  ↑  ↑  ↑  ↑  ↑
やっぱ、日本の電話、特に携帯の料金はオカシイんじゃないかと。
NTTの社長は「Skypeはインターネットにタダ乗りしてる」とか言ってるらしいですね・・・
料金表


Skype番号
「普通の電話・携帯からの電話をSkypeで受けるための電話番号」です。 SkypeInの電話番号に電話をする場合、コストが安くなるそうです。 掛けてくる人が実際どの程度得をするのか?ということですが、その電話から最寄のSkypeのアクセスポイント(AP)までに通常の電話料金がかかり、APからSkypeまでが無料ということなのかなぁ?と思います。


◇スカイプフォン
Skypeは基本的にはPCの前で使うものだと思うのですが、PCの前に限定されてしまうと不便です。 まあ、これは会社のビジネスフォンとかでも一緒なんですが、やはり無線のハンドセットで発信・受信・通話ができないと。 世の中にはおんなじことを考えて、商品にしてしまう人達がいるんですね。

スカイプフォンいろいろ
ヨドバシカメラで売ってるやつ←なぜかスカイプフォンの品揃えが充実している

無線LAN環境があればパソコン無しでSkypeできる無線ハンドセット
ロジテックLAN-WSPH01WH ---¥22,800

PCにUSBアダプタをつけて無線ハンドセットでSkype
comfixワイヤレスフォンSKP-001---¥11,800

一般電話とSkypeのデュアル電話機
パイオニアTF-FS55M-S ---¥14,300

普通の電話機をSkype電話として使うUSBアダプタ
DIGITAL COWBOYDC-NCTELU ---¥3,980

注:価格はヨドバシの価格。


ちなみに、うちではパイオニアのデュアル機をAmazonで買いました。 出不精のわたしにはAmazonはホントに便利。 早く来ないかなぁ…

(土屋)

2007-02-22

イベントによるスクリプト起動プラグイン って…(3)

プラグインの問題点

 一見便利なプラグインですが、サードパーティーが、ある意味無理矢理機能を拡張しているため、ユーザが意図する通りに動かない、動作が不安定ということはある程度覚悟しておく必要があります。


 小生が開発した環境では、フィールド定義の「入力値の自動化」の計算式で、以下のような現象が発生しました。
  1. ヘッダレコード(「レイアウト設定」で「レコードを表示:」で指定するテーブルのレコード)が未確定の場合、ポータル行のフィールド入力時にスクリプトが起動するように設定がなされていても、スクリプトは起動されない
  2. スクリプト起動を設定したフィールド入力中にレコードが切り替わると、不適切なレコードに対してスクリプトが実行されてしまう
  3. スクリプト起動を設定したフィールド入力中に他のボタンを実行すると、スクリプトが実行されない、または不適切なタイミングで実行される

 また、アクセス権設定の計算式により、カーソルがフィールドに入ったときにスクリプトを実行するように設定しましたが、ヘッダレコードで2つめ以降にカーソルが入ったレコードでは、スクリプトが実行されませんでした。


 上記は小生の環境で発生したもので、必ずしも他の環境で発生するとは限りませんが、いずれにしてもスクリプト起動プラグインを使用する場合は十分なテストを実行し、問題を発見して、回避策を自分で施さなければなりません。 

 また、FileMaker Pro のアップグレード時にプラグインは遅延無くアップグレードされるのか、プラグインを連続運用しても安定して動作するのか、運用開始後プラグインに問題があると判明した場合の回避策などを、重要なアプリケーションでは考えておく必要があると思います。

 今後、時間があれば土屋企画で施した対策を書いてみます。