2008-05-27

セキュリティは個人による管理から集中・統合管理へ(2)

前回、セキュリティは個人ではなく、管理者が集中的、統合的に管理すべき旨を書きました。 理由は個人の資質に依存するのは問題だし、人はミスをするから。 これとは別の理由もあります。

Windowsやインターネットが広く普及し始めてすでに15年以上経ち、いまやPCを使いこなすスキルがすべての人に必須のように言われていますが、はたしてそうでしょうか? 例えば、営業マンにPCスキルは必須でしょうか? 私はそうは思いません。 営業は本来、モノを売り、売上と利益を上げ、顧客からの信頼を築きながら次回の販売に繋げる、というのが本分の筈。 その営業マンが各種アプリケーションソフトの習得やファイヤウオールの設定に時間を費やしているようでは本末転倒です。 優秀な営業であればあるほどその人の時間を営業以外の雑務に費やさせるのは会社にとって損失です。 営業マンには心置きなく数値を追わせてあげましょう。 

営業やその他の部門の人材にそれぞれの本業に専念してもらうには、システムのセキュリティは管理者が代わりとなって、集中・統合管理する必要があります。 そのソリューションとして前回書いたUTM(Unified Threat Management)というものがあります。では、そもそもシステム管理者が対処すべき脅威にはどのようなものがあるのか、列記してみましょう。

1.マルウェア
悪意のプログラム。 最も一般的なコンピュータシステムの脅威。 ウイルス、ワーム、トロイの木馬、スパイウェア、アドウェアなどに分類される。 ハードディスク上のデータを破壊、PCの動作異常・パフォーマンス低下、広告宣伝の強制表示、各種情報の漏洩・改竄などを引き起こす。

2.不正アクセス
許可されていないユーザによるPC/サーバへのログイン、大量の命令をサーバに送り回線速度やサーバ機能を低下または麻痺させる(DoS、Denial of Services)

3.データ傍聴・改竄
インターネットにおけるデータ送受信時のデータ傍聴・改竄

4.その他の脅威
SPAM---不特定多数、無差別に送信される宣伝・勧誘メール
有害サイト---犯罪、ポルノ、暴力、ドラッグなどのWebサイト

UTM製品はインターネットとLANの出入口に配置され、ファイアウォール、VPN、ゲートウェイアンチウィルス、アンチスパイウェア、IPS、コンテンツフィルタリングといった機能により、上記の脅威にそれ単体で対抗します。

2008-05-26

セキュリティは個人による管理から集中・統合管理へ(1)

コンピュータ、ネットワークを運用する際に悩ましいのがセキュリティ。 もし、あなたがルータのログを見たことが無いのであれば、一度みてみるといいかも。 きっと、得体の知れない国内外からのアクセスが一杯記録されています。

最近では、IT企業からの告知・宣伝や、マスコミから伝えられるコンピュータウィルスの被害ニュースもあって、セキュリティ対策が全く施されていないPCやネットワークは無くなりつつあるようです。 お客さんのPCを拝見しても、ノートンやウィルスバスターといったセキュリティソフトが入っています。 しかし、これだけで安心してよいのでしょうか? 個人向けのアンチウイルスやファイアウォールは個人で管理・運用することになりますが、PCに対する見識・知識、経験が異なる個人にセキュリティを任せて大丈夫?
「ウィルス定義が更新されていないPCがあった」とか、「新しいソフトをインストールする際に、アンチウィルスやファイヤウォールを解除し、そのまま放置してしまった」とか、経験ありませんか? 人にミスはつきもの、経験豊富なパワーユーザといえでも、設定し忘れ、戻し漏れといったミスは必ず発生すると言っていいです。 セキュリティは「人はミスをする」ということを前提としなけばなりません。 であれば、個人に“のみ”依存するセキュリティシステムは、ある程度の規模の企業・組織、おそらく、PC/サーバを15-20以上運用するような企業・組織においては、極めて危ういということになります。 では、どうすればよいか? 時代の流れは、個人管理から集中管理、統合管理へと向かっていると思われます。

それではその集中管理、統合管理を行うソリューションにはどんなものがあるのでしょうか? アンチウィルスのベンダーからは定義ファイルの更新状況や感染・駆除状況を管理マシンから集中的に管理できる製品が法人向けとしてリリースされてきています。 メールサーバにはメールに添付ウイルスがないか、スパムメールか否かを判断し、脅威と認識したメールは受信直後に隔離・削除する製品もあります(あります、というよりも、そのようなマルウェア駆除機能が今ではメールサーバの標準機能と言えるかもしれません)。 またUnified Threat Management(UTM、統合脅威管理)と呼ばれる機器は、インターネットとLANの出入口にあって、マルウェア、不正侵入、SPAMを水際で防ぎ、データの暗号化までも行ってくれます。 最近は高価だったUTMの価格も大分下がっており、中小企業でも大分導入しやすくなってきています。

【代表的なUTM】
SonicWALL
FortiGate
CheckPoint
NetScreen

【集中管理型アンチウイルス・ソフト】
Panda WebAdmin

土屋

2008-03-10

FlexSql売管 ― FileMaker と SQL Server 2005 による売上管理システム


FileMaker Pro 9 と Microsoft SQL Server 2005 (Microsoft SQL Server 2005 Express Edition) を統合させた売上管理システム 「FlexSql売管 R0.1」をリリースいたしました。

本ソフトウェアはフリーウェアですので、ご自由にお試しください。




◇FlexSql売管 情報ページ
http://www.tpc.jp/product/fsql/


※ SQL Server と FileMaker の関連記事(2014年6月追記)
一考の価値あり? ― FileMaker のMS SQL Server との連携。
FileMaker IWP と SQL-Server 2000 によるソフトハウス用ライセンス販売管理システム