2016-12-01

FileMaker API別にCRUDのテストをしてみた


 FileMaker をバックエンドに Webプログラミング(カスタムWeb、CWP とも呼ばれる)を行う場合、実行速度的に一番有利な API はどれか? と悩んだ方もおられるかと思います。
 今回、FileMaker  API for PHP、XML、PDO(ODBC) を使用し、それぞれが CRUD(Create/Read/Update/Delete)に要する時間を測定してみました。みなさんが Webプログラミングを行う際の参考になればなによりです。

テスト環境

サーバ: Xeon 2.2GHz(1Core)/4GB RAM(Hyper-V 仮想マシン)
OS/Webサーバ: Windows Server 2012/IIS 8.0
FileMaker Server:  Ver 15
使用言語: PHP
使用DB: FMEasy在庫 IWP/WD R1.5 (パイロット版)
テスト概要:
CRUD(Create/Read/Update/Delete)を行う簡単な Webアプリを FileMaker API for PHP、XML、PDO(ODBC) 別に作成・実行。各テストはそれぞれ5回実施して開始から終了までの時間をプログラム上で測定。各5回の平均値を基にデータを作成しました。



FM API for PHP を使用し、100件のレコードを検索・表示した際のブラウザウインドウ(FireFox)

Readテスト 1


テスト内容
94万レコードを持つテーブルから該当件数が N 件になるように検索し、その中から100レコードのみを表示

結果: XML圧勝! PDO惨敗




          No. of found recs
APIs
0 15000 30000 300000 600000 900000
FM API for PHP 0 0.22 0.34 1.76 3.28 4.74
XML 0 0.19 0.25 1.68 3.26 4.71
PDO 0 0.65 0.72 2.47 4.18 5.91

補足

折れ線グラフではあまり目立ちませんが、該当件数が少ない場合、FM API for PHP または XML を使用したほうがPDOより3倍程高速であることが上表のオレンジ部分から解ります。表示する件数が100ほどの場合、検索時の該当件数(resultset)が増えるに従い、FM API for PHP / XML のPDOに対する優位性が薄れます。


Readテスト 2


テスト内容
94万レコードを持つテーブルで 該当件数が3万件になるように検索し、N 件のレコードを表示

結果: FM API for PHP と XML が有利



         No of fetched                    recs
APIs
0 100 500 1000 2500 5000 7500 10000
FM API for PHP 0 0.34 0.81 1.36 4.32 6.99 10.51 Error
XML 0 0.25 0.55 1.09 2.88 6.04 10.58 16.19
PDO 0 0.72 0.74 1.28 3.45 5.18 7.46 10.24

補足
100件の表示を行うのであれば、FM API for PHP と XML が有利ですが、表示件数が2500になると PDO の優位性が出てきます。ただ、画面上に2000件以上のレコードを表示する Webアプリ はあまりないと思われるので、FM API for PHP と XML に軍配を上げました。

注:
以前、郵便番号検索アプリを使用し、「北海道」を検索してレコードを表示するテストをAPI別に行いました。「北海道」を検索すると8000件強のレコードが検索されるので、このようなケースではPDOが優位となります。Webサーバの負荷を考えると、8000件一括表示は普通やらないほうが良いでしょう。

Create テスト 

テスト内容:
94万レコードを持つテーブルに対して 100件のレコードを PHP のループにより作成。その後、作成した100件のレコードを検索して表示。

注:
レコードを1件のみ作成するテストもやってみようかと思ったのですが、1件のみでは一瞬で処理が終了してしまい、他のプロセスが測定結果に大きく干渉すると思われたため、100件のレコードを作成することにしました。

結果:PDOの圧勝!

Delete テスト


テスト内容:94万レコードを持つテーブルを使用。FM API for PHP と XML では100レコードが対象となるように検索を実行。その後に PHP のループによりレコードを1件ずつ削除。PDO では DELETE table WHERE ~により、100件を一度に抽出して一括削除。


結果: PDO圧勝!

Update テスト


テスト内容:
94万レコードを持つテーブルを使用。FM API for PHP と XML では100レコードが対象となるように検索を実行。その後に PHP のループによりレコードを1件ずつ更新。 PDO では UPDATE table SET ~ WHERE ~により、100件を一度に抽出して一括更新。 更新後、更新対象となったレコード100件を検索して表示。

結果: PDO圧勝!


まとめ

 上記のテストより、Read(検索/表示)では FM API for PHP/XML が有利であることがわかりました。 Create/Update/Delete では PDO(ODBC) が有利でした。
API使用のガイドラインは以下のようになると思われます。
  1. 基本は、FM API for PHP を使用する
    XML は FM API for PHP より高速ですが、結果セット(resultset)の処理が面倒。
  2. 2000件を超えるレコードを表示したり、数十以上のレコードを頻繁に Create/Update/Delete するアプリでは、PDO(ODBC)を使用する 
 また、FM API for PHP/XML のクエリ機能は貧弱なので、SQL を使用しないと実現が面倒な DISTICT や UNION 等の処理については、PDO(ODBC)の使用を検討すべきでしょう。逆に、FileMaker ODBC で内外結合(JOIN)を行い結合先のテーブルに対してクエリを行うと恐ろしく速度が劣化します。JOINを使うのであれば、FM API for PHP により 関連テーブル(TO)にアクセスしましょう。 

 今回のテストを通じて感じたのは、「実行速度に問題が生じた場合は、1つのAPIに固執せず、別のAPIに当たってみるのが正解」ということでした。


(土屋)

2016-11-17

Slim フレームワークの REST による FileMaker データベースへのアクセス

 FileMaker では API for PHP、FX.php、XML、ODBC を介して Webプログラミングを行うのが通常ですが、昨今巷で REST なる言葉を聞くようになりました。 そこで今回は REST を使用した FileMaker DB アクセスにトライしてみました。

 開発環境は以下のとおりです。

Slim フレームワークを使った REST 構成で FileMaker Server にアクセス

 ご覧のように、Microsoft IIS  Web サーバに FileMaker Server 15 と PHP をインストールしたうえで、 Slim フレームワークをインストールしています。


REST についてモヤモヤっとしがちなところ


  REST (REpresentational State Transfer) とは、サーバ上の情報(リソース)に対し、一意の URI を提供するためのアーキテクチャ(仕組み)です。 
 この 一意の URI と、Web クライアントから渡ってきた HTTP メソッドの組み合わせにより、リソースを操作します。

メソッド処理
GET取得。idempotent
POST新規作成。not idempotent
PUT更新。idempotent
DELETE削除。idempotent (限定的)

 表中の idempotent は冪等(べきとう)性を指します。これは、何度操作しても同じ結果が返ってくるという意味です。これはステートレスという、REST の特徴になっています(ステートレスについては後述します)。

 idempotent について例を簡単に示します。

 GET メソッド  --- Amazon でたとえば PlayStation 4 Pro という商品の情報を得るためのGET リクエストは、https://www.amazon.co.jp/dp/B01LRHPUZ4/ です。

 これは固有の URI として一般公開されているため、Web ユーザがこの URI に何度アクセスしても、このリンクが存在するかぎりは同じ商品にたどりつくことを意味します。よって、この処理は idempotent (冪等性がある)となります。

 POST メソッド ---  Amazon の例でたとえると、出品者が Amazon に商品情報を追加したいときの URI は専用のものを使いますが、その URI だけでは、追加された商品(リソース)にたどりつくことができません。
このため、この URI そのものはリソースの一意性を保障できないため、not idempotent (冪等性がない)となります。
 
 PUT メソッド ---  特定のリソースを更新しますので、この URI は idempotent (冪等性がある)となります。

 DELETE メソッド --- 削除処理が完了するまでの間はリソースの URI は有効なため、 idempotent (冪等性がある)ですが、削除が完了するとそのリソース自体が消滅するため、not idempotent (冪等性がない)になります。これが限定的に idempotent とな理由です。


 アクション部分は HTTP メソッドで指定し、URI 各項目を名詞で表現するというルールを実装することによって、URI の一意性がもたらされます。
 また、実際の操作を実行するファイル名や引数名の隠匿性も高くなります。

ステートレスとステートフル

 REST の特徴としてステートレスな通信であることが挙げられます。
 しかし、Web アプリケーションの目的によっては、ステートレスですべての要求がまかなえない、つまり REST だけではシステム設計に無理が出てくることもあります。

 以下に例を示します。

 ニュースサイトでニュースを見るとき、見たいニュースのリンクをクリックすると、ニュースの内容が表示されたら処理は完結します。ユーザが今の時点まで どんなニュースを見てきたかという処理の流れについてはサーバは関知しません。 このような通信はステートレスであるといいます。

 ユーザが条件を指定するというパターンでは、Google Map サービスが良い例となるでしょう。
 住所を入力すれば、その住所の地図が即座に表示されますが、Web サーバはユーザとのやり取りを保持しません。しがたって、この通信もステートレスです。

 それでは、オンラインでショッピングカートに入れた商品を買う場合はどうでしょうか?
 ユーザは購入内容の確認からクレジットカード決済の処理にいたるまでの一連の処理をサーバと対話形式で行っていく必要がありますね。処理が完了するまで、サーバはユーザとのやりとりを保持しますので、この通信はステートフルになります。


 REST に関する参考リンク:

REST [WikiPedia]
CHAPTER 5 Representational State Transfer (REST) [REST を提唱したロイ・フィールディングの博士論文] 英語


Slim フレームワーク を使った REST 環境の構築


 Slim フレームワークは、REST 対応の軽量 PHP フレームワークです。
 HTTP メソッド別の処理のルーティングがあらかじめ想定されているため、比較的少ないコード量でデータベースアクセスルールと応答処理の実装ができます。

 インストール方法は公式サイトをご覧ください。

 Slim フレームワーク 公式サイト[英語]


Microsoft IIS 向け REST 構成のためのルート URL 書き換え


 Apache の .httaccess 書き換え方法は割といろいろなところで見つかりますが、IIS 向けの情報があまりないようですので、まとめてみました。
 
 たとえば、Web アプリケーションのルートディレクトリが inventory のとき、出庫ID=123 の商品を照会するための index.php へのアクセスはこのようになるでしょう。

 http://hostname/inventory/index.php?act=outgoing&id=123

 REST 構成の URI は、スラッシュで文字列を区切った形式となります。
 このため、GET リクエストを発行するユーザに提供する URI は以下のようになります。

 http://hostname/inventory/outgoing/123

  上記の赤色の URI は、本来は http://hostname/inventory/index.php ですが、これを http://www.hostname/inventory/ と書き換えることによって、ユーザに index.php ファイルを通知しないようにするとともに、後続のスラッシュで区切られた文字列をそのまま index.php に通知するように URLを書き換える必要があります。

  http://hostname/inventory/index.php
 ↓
  http://hostname/inventory/


【操作手順】
  1. あらかじめ、ユーザに公開する inventory ディレクトリを wwwroot 配下に作成しておきます。
  2. Windows Server のインターネット インフォメーション サービス(IIS) マネージャを起動します。
  3. 左ペインで、ユーザに公開する inventory までディレクトリを展開し、「URL書き換え」アイコンをダブルクリックします。

    inventory ディレクトリの「URL書き換え」アイコンをダブルクリック

     「URL 書き換え」ペインが表示されますので、右ペインのメニュー項目より「規則の追加...」リンクをクリックし、「受信規則と送信規則」のセクションの中から[ユーザフレンドリ URL]を選択して“OK”ボタンをクリックします。

    ユーザーフレンドリ URL を選択


  4. 「ユーザーフレンドリ URL を有効にする規則の追加」ダイアログが表示されますので、[動的 Web アプリケーションで使用される内部 URL の例を入力してください]のボックスに、index.php への URL をフルで入力します。
    たとえば、下図のように入力します。




    [Web サイト訪問者のブラウザーに表示される、タイプするパブリック URL の例を選択してください]の項目は、ここでは無視してください。
  5. 受信規則の URL 書き換えリストに、前述の規則が追加されます。この規則をダブルクリックします。
    今追加した規則をダブルクリック

    URL 書き換えの詳細ペインが表示されます。
    [パターン(T)]のボックスには、^inventory/index.$ という記述になっていますが、これを ^(.*) という記述に書き換えます。

    受信規則のパターンの書き換え

     つぎに、画面下部の「アクション」のセクションで、URL書き換えの不要な文字列を取り除きます。現在、inventory/index.php という記述になっていますが、これを index.php という記述に変更します。

    アクション URL の書き換え


    ここまで終わったら、右ペインの「適用」リンクをクリックすることによって、修正を反映させます。
    この規則は、inventory ディレクトリの中に、web.config という xml 形式のファイルで保存されます( Apache でいう .htaccess ファイルに相当するファイルです)。
  6. アクセステストしてみましょう。

    ためしに、Hello World! と記述した html ファイルを index.php という名前で保存し、inventory ディレクトリに配置します。

    このファイルに、以下のリンクパターンでアクセスしてみましょう。

    http://hostname/inventory/
    http://hostname/inventory/outgoing/
    http://hostname/inventory/outgoing/123

    このように、各パラメータを渡したときにも、ページが見つからないというエラーが返ってこなければ、URL 書き換えは成功です。


    パラメータ別に所定の処理が動作するようにするには、Slim フレームワーク側でそれぞれのパラメータを受け取るようにコード記述を行います。


Slim フレームワークで FileMaker に接続するためのコード記述例


 ここでは、Slim フレームワークから FileMaker データベースに PDO(ODBC) 接続し、GET 要求されたデータを返すためのコード記述例を簡単に説明します。

 ユーザに公開するための出庫データ取得用 URI の形式は以下を想定します。

  http://hostname/inventory/outgoing/123

 赤で示した部分は、URL 書き換え設定を行った URI です。つまり内部的には http://hostname/inventory/index.php にアクセスすることになります。

 outgoing/123 は パラメータ1/パラメータ2 という並びになりますので、ここではoutgoing(出庫)と123(ID)という、2つのパラメータを取ることになります。

 
【コードの記述】

  ここでは、Slim フレームワーク公式サイトにあるコード記述方法にできるだけ沿った形でコード例をご紹介します。

  1. 接続情報の事前設定をします。

     以下は、ローカルホストの FileMaker Server 15 で公開中のデータベースファイルへの接続情報となります。
     将来的にこの接続設定を複数のファイルで使いまわしたい場合は、以下の部分を外部ファイル化( config.php など)しておいて、実装時にインクルードするとよいでしょう。

    <?php

        $config['displayErrorDetails'] = true;
        $config['addContentLengthHeader'] = false;
        $config['db']['host']   = "localhost";         //ホスト名
        $config['db']['user']   = "webuser";          //ユーザ名
        $config['db']['pass']   = "password";             //パスワード
        $config['db']['dbname'] = "testdatabase";   //データベース名

    ?>


  2. Slim フレームワークオブジェクトのインスタンスを生成します。


     いよいよ、 Slim REST API の本体となる index.php ファイルを書いていきます。ユーザへのURI を提供するのがこのファイルとなります。

     $app = new \SlimApp(); で $app という名前の Slim オブジェクトのインスタンスが生成されますが、あらかじめ接続情報を読み込ませておく場合は、$app = new \Slim\App( ['settings' => $config] ); のように記述します。

    <?php

        use \Psr\Http\Message\ServerRequestInterface as Request;    //要求インタフェース
        use \Psr\Http\Message\ResponseInterface as Response;       //応答インタフェース

        require_once '../slim/vendor/autoload.php';    //Slim への相対パス
        require_once 'config.php';                            //外部ファイル化された接続情報(任意)

                                                                    //Slim インスタンス生成
        $app = new \Slim\App( ['settings' => $config] );

    ?>

  3. データベース接続の準備をします。

    $app に実装済のデータベース接続情報の取り出しは、getContainer() メソッドで行います。
    そして、コンテナの db 要素に PDO オブジェクトを返すように設定しておきます。

                            //コンテナ取り出し
    $container = $app->getContainer();

                            //コンテナにデータベース接続を定義しておく
    $container['db'] = function ( $c ) {

        $db = $c['settings']['db'];
        $pdobj = new PDO("odbc:Driver={FileMaker ODBC};host=" . $db['host'] . ";Database=" . $db['dbname'],$db['user'], $db['pass']);
        $pdobj->setAttribute(PDO::ATTR_ERRMODE, PDO::ERRMODE_EXCEPTION);
        $pdobj->setAttribute(PDO::ATTR_DEFAULT_FETCH_MODE, PDO::FETCH_ASSOC);

        return $pdobj;

    };


  4. GET リクエストを受信したときの動作を記述します。

     GET リクエストを受信した場合に応答する場合は、get メソッドを使います。
     $app->get(); が原形となりますが、GET で受け取る引数と処理の記述は、たとえば以下のような形式となります。

     赤字がユーザから受け取る引数のリスト(スラッシュ区切り)、青字が処理内容です。
     引数のリストの可変部分は中カッコ{}で囲み、中にその識別名を入れておきます。
     以下の場合は、出庫ID を想定した識別名を id とし、{id} のように記述しています。

     ユーザから渡された id を取り出すには、要求オブジェクト $request から getAttribute メソッドを呼び出すことで実現します。
     以下のコードのように書くことで、ユーザから渡された id が $id にセットされます。

    $app->get( '/outgoing/{id}', function ( Request $request, Response $response )   {
                                //パラメータ取り出し
            $id = $request->getAttribute( "id" );
        }

    );

    $app->run();

    最後の $app->run(); でユーザからのリクエストを受け付けます。

    上記は GET 要求に対する処理を無名関数の中で行うように記述していますが、別途名前つきの関数を作って呼び出すようにしてもかまいません。
  5.  データベースに接続し、クエリを発行します。

     データベースの接続は、$this->db; で行います。これにより、3. のデータベース接続が実行されるとともに、PDO オブジェクトが返ってきますので、それを使ってデータベース操作を行います。

     たとえば、前述の get メソッドの部分をまとめて書くと、以下のようになります。
    最後に結果を return することで呼び出し元に json フォーマットのデータを返しています。

    $app->get( '/outgoing/{id:[0-9]+}', function ( Request $request, Response $response ) {

                            //パラメータ取り出し
        $id = $request->getAttribute( "id" );
           
        try {

                            //$this->db の形で接続確立し、$pdo オブジェクトを生成
                $pdo = $this->db;

                $sql = 'SELECT * FROM "出庫" WHERE "出庫ID"='.( int )$id;
                $stmt = $pdo->prepare( mb_convert_encoding( $sql, "shift-jis" ) );
                $stmt->execute();

                                //対象レコードカウント
                $recordCount = $stmt->rowCount();
               
                if( $recordCount == 0 ){

                            //レコードなし
                    $result = 401;

                }else{
           
                            //レコード取り出し
                    $data = $stmt->fetchAll();
               
                    if( isset( $data ) ){

                        mb_convert_variables( 'UTF-8','shift-jis',$data );

                        $result =  json_encode( $data );

               
                    }else{

                            //レコードなし
                        $result = 401;
                   
                    }
                }

                $pdo = null;
           
            } catch( PDOException $e ) {

                $result = '{"error":{"text":'. $e->getMessage() .'}}';
               
            }

            return $result;
           
        });

    重要:
    • PDO(ODBC) でクエリを発行する際は、文字コードは shift-jis 形式で渡さなければエラーが発生します。
    • 戻りデータの文字コード shift-jis になりますので、必要に応じて文字コードを変換してから使用する必要があります。
    • PDO(ODBC) では bindParamやbindValue による引数のバインドがうまくいかない模様です。このため、SQL インジェクション対策として、{id} で受け取る引数を数値に限定するように {id:[0-9]+} と書き換えてあります。

  6. テストしてみましょう。

    Web ブラウザからhttp://hostname/inventory/outgoing/任意の数字 を入力して送信したとき、json 形式の結果がブラウザページに表示されれば成功です。


 応用編として、Web インタフェースを作り、出庫ID指定による一覧呼び出しを行った例が、以下のようになります。 内部的に Slim アクセスへの URI を呼び出しを行い、戻ってきた json データを整形して一覧表示しています。

内部的に Slim URI を呼び出している Web インタフェースの例

 Slim は軽量とはいえ、間にフレームワークを挟めば処理速度は低下します。
 こちらの記事でパフォーマンスについてご紹介しておりますので、併せてご覧いただけると幸いです。
 Slim フレームワークの REST(PDO) および RESTfm を使って CRUD のテストをしてみた


 Slim フレームワーク以外でも FileMaker で使用できるオープンソースの REST 環境がいくつかあるようです。
 

参考リンク:
 
 RESTfm (Goya)
 RESTfmがオープンソースに (Not only FileMaker)
 fmEasyAPI  開発者はサポートやめちゃったみたい...

2016-08-30

Record navigation in FileMaker PDO Custom Web Publishing is so slow... why?


Searching records in FileMaker Custom Web Publishing(CWP) using PDO(PHP Data Objects) can become pretty frustrating as a table grows much bigger, say the table has one million records.


A table with one million records is not THAT huge when it is of a MySQL table, but it is obviously too much to handle for FileMaker if you want to do some CWP using PDO.

FileMaker is compatible with ODBC, and PDO supports ODBC.  This means you can perform SQL queries via PDO to retrieve data from FileMaker databases.

We will be talking about this issue using PDO in this post.
Here are a few things to consider if your tables have thousands of records:

  1. Do not use SELECT COUNT (*)

    select count(*) causes a server time out, and worse yet, the existing fmxdbc_listener.exe process eats up CPU usage and RAM while counting records, and then goes unresponsive.

    This is serious, because you will end up killing and starting fmxdbc_listener.exe process manually, or restarting the FileMaker Server.

    SELECT COUNT ( fieldname ) would not make the situation any better. :(
  2. Do not use the ORDER BY clause

    This also causes a server timeout and fmxdbc_lisner.exe turns into a CPU/RAM eating monster if you use the ORDER BY  clause for a large volume of recordset.
  3. Try not to retrieve a large recordset by using SELECT.

    The query response becomes worse if the found recordset is huge, even if indexed fields are specified in a WHERE clause.


How would you navigate records in a found set?


You may find some different ways to navigate records in a found set if you google it.
However, when it comes to FileMaker CWP, your options are quite limited after you consider those don't's we have already explained above.

Method 1:  Use PDO scrollable cursors


Here is a sample php script for retrieving the last record in a found set using a PDO scrollable cursor.


<?php //sets up a connection
try {

$dsn= "odbc:Driver={FileMaker ODBC};host=127.0.0.1;Database=test";
$pdo = new PDO( $dsn, "cgi", "pwd" );
$pdo->setAttribute( PDO::ATTR_EMULATE_PREPARES, false );
$pdo->setAttribute( PDO::ATTR_CASE, PDO::CASE_NATURAL );

} catch ( PDOException $e ) {

exit( "Database connection failed.". $e->getMessage() );

}

//builds a query string
$sql = "select recId, invoiceNo from invoice";

//prepares a PDO statement and runs it
$stmt = $pdo->prepare(  $sql, array( PDO::ATTR_CURSOR => PDO::CURSOR_SCROLL ) );
$stmt->execute();

//retrieves the last record in a found set
$record = $stmt->fetch( PDO::FETCH_ASSOC, PDO::FETCH_ORI_LAST );

//script goes on using $record....

?>


PDO::ATTR_CURSOR => PDO::CURSOR_SCROLL defines a scrollable cursor, and PDO::FETCH_ORI_LAST moves the cursor to the last row in a found set.

You may also consider using the following predefined PDO constants:

PDO::FETCH_ORI_FIRST --- moves the cursor to the first row in a found set.
PDO::FETCH_ORI_ABS --- moves the cursor to the specified row in a found set. The absolute position is specified in the third argument.
Example: $record = $stmt->fetch( PDO::FETCH_ASSOC, PDO::FETCH_ORI_ABS,$absPosi);

For more information, please visit http://php.net/manual/en/pdo.constants.php


Method 2:  Use FileMaker's OFFSET n ROWS and FETCH FIRST n ROWS Clauses


Here is a sample php script for retrieving the 5000th record in a found set using FileMaker's OFFSET n ROWS and FETCH FIRST n ROWS clauses.


<?php //sets up a connection
try {

$dsn= "odbc:Driver={FileMaker ODBC};host=127.0.0.1;Database=test";
$pdo = new PDO( $dsn, "cgi", "pwd" );
$pdo->setAttribute( PDO::ATTR_EMULATE_PREPARES, false );
$pdo->setAttribute( PDO::ATTR_CASE, PDO::CASE_NATURAL );

} catch ( PDOException $e ) {

exit( "Database connection failed.". $e->getMessage() );

}

//defines the offset value of 4999
$offset = 4999;
//builds a query string
$sql = "select recId, invoiceNo from invoice OFFSET ".$offset." ROWS";

$sql .= " FETCH FIRST 1 ROWS ONLY";

//prepares a PDO statement and runs it
$stmt = $pdo->prepare( $sql );
$stmt->execute();

//retrieves a record
$record = $stmt->fetch( );

//script goes on using $record....

?>

$offset = 4999 defines to go to the 4999th row in a found set.
FETCH FIRST 1 ROWS ONLY defines to retrieve one row.
Thus, the 5000th row will be set to $record variable.

The Response is SO Slow Whatever the Method is....


Practically speaking, requiring five seconds to retrieve JUST one record is simply ridiculous.
But unfortunately this happens with FileMaker CWP when tables get bigger.

We have created sample scripts using those two data retrieving methods to navigate records in a found set, in order to show you how slow the FileMaker server response gets.

Method 1:  Using  PDO scrollable cursors


First button

The response is fairly good since the query does not have a WHERE clause.


Next button

It took 5.3859 seconds just to show the second record out of 939,623 records.
This outcome is pretty disappointing but this happens when the query has a WHERE clause and the found set is huge.

In this example, cRecId > 17538 results in 922,084 records and FileMaker Server's response goes slow, even though cRecId field is indexed.


Previous button

It took 5.4028 seconds when clicking Previous button to retrieve the previous record from the very last position.
This is another disappointing outcome because this huge found set caused the slow response.

In this example, cRecId < 957160 results in 939,622 records and FileMaker Server's response goes slow, even though cRecId field is indexed.


Last button

The response is alright, since the query does not require a WHERE clause.


Method 2: Using FileMaker's OFFSET n ROWS and FETCH FIRST n ROWS Clauses


This method requires two separate queries:

  1. A query to get the record count from a table with SELECT clause.
  2. A query to set the starting position (offset)  in a found set and fetch the specified number of rows of records.

Performing two queries does not appear to be a very smart, however, there is no better way to know how many records there are in a table(especially when you want to know the total record count), and then perform OFFSET and FETCH ONLY n ROWS clauses.


First button

It took 1.0043 seconds to get the first row.
Please note the first query (QUERY1 in the figure below)  does not have a WHERE clause.



Next button

It took 5.7659 seconds just to show the second record out of 939,623 records.
In this example, the first query's (QUERY1 in the figure below) cRecId > 17538 results in 922,084 records and FileMaker Server's response goes slow, even though cRecId field is indexed.


Previous button

It took 6.854 seconds when clicking Previous button to retrieve the previous record from the very last position.

In this example, the first query's (QUERY1 in the figure below) cRecId < 957160 results in 939,622 records and FileMaker Server's response goes slow, even though cRecId field is indexed.




Last button

It took 2.0451 seconds to get the very last row.
The first query (QUERY1 in the figure below)  does not have a WHERE clause, so the response is faster than the Next and Previous buttons.


(亀/turtle)