◇SP(ストアドプロシージャ)を実行し、FM側で戻り値を取得する
FMには「SQLを実行」スクリプトステップがあるので、DB側で作成したSPを利用するには、クライアントPCにODBCを入れて、
Call procedure(param1,param2...)
と書いて、実行すればよい。 ところが問題がある。 FMはエラーを除き、実行した結果を返さない(MySQLの場合はエラーメッセージそのもので、SQLSTATEの番号は拾わないようだ)。 SQLに限らず、FM(特にWindows版)の外部アプリケーションとの連携の悪さは定評がある。実際、「メッセージ送信」を利用してVBSやコマンドプロンプトを実行しても送信しっぱなし、戻り値無し、で困った人も多いと思う。面倒な回避方法はないこともないが…
さて、今回は「SQLを実行」ステップの話である。この場合は比較的楽ちんな対策がある。SP側で結果をテーブルに書き込み、FMアプリ側から読み込めばいい。 以下、実装方法例。
- session(primary_key,return) テーブルを用意し、FMアプリ起動時にsession に行を追加し、FMアプリ上でそのprimary_key の値(pVal)を記憶する
- SPのコードの終りには、 update session set return=戻り値 where primary_key=pVal を追記する。
- 「SQLを実行」で、Call SP(pVal,......) を実行。
- sessionテーブルレイアウトのpValのレコードに移動し、returnを取得。
◇SPをトリガから起動する
以前に書いたように上記の「SQLを実行」ステップを利用するにはクライアントPCにODBCがインストールされていなければならならい。 FMクライアント(ODBC無)→FMServer(ODBC有)→MySQL の場合、SPは使用できないのか? 答はNo、トリガからSPを起動すればよい。
具体的にはMySQL で トリガ実行専用の「trigs」テーブルを用意。FM側にもtrigsのレイアウトを作成する。trigsへのInsert発生時に上記SPが起動するように、 「CREATE TRIGGER trig_name after insert ON trigs」を書く。 最後にFM側で、上記で作成したtrigsレイアウトに移動し、レコードを新規作成(確定させた瞬間にSPが実行される)するように、スクリプトを書く。 尚、トリガでは、NEW.field を利用し、上述の pValやその他の必要情報をSPに渡す。
◇まとめ
一連の動きをまとめると以下のようになる。
FMアプリ起動→スタートアップスクリプトで、sessionテーブルにレコードを追加→sessionのユニークなpVal を取得しアプリ終了まで保持→trigsレイアウトに移動し新規レコード作成→SPが実行される→SPにより、pVal を持つ session レコードの return フィールドに戻り値が返る→その戻り値により、必要な処理を行う。
10/4/7 追記&修正
以上
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