さて、前回は FileMaker Pro 9 のデータベースのアクセス権設定方法について説明しましたが、今回はログインの認証設定とFileMaker Server 9 のセキュリティ設定について説明していくことにします。
認証方法を外部サーバーにする
1. この操作を行うには、FileMaker Server 9 をインストールしてデータベースを公開しておく必要があります。以下の青で囲った部分のように、クライアント認証には「FileMaker と外部サーバーアカウント」を選択します。
また、画面下にある接続の保護の「FileMaker Server への接続を保護する」にチェックを付けると、FileMaker Server へのアクセスが SSL で保護されるようになります。
2. FileMaker Pro 9 のメニューより、「ファイル」→「管理」→「アカウントとアクセス権」の順に選択し、表示されるダイアログから、認証方法を変更したいアカウントをダブルクリックして、「アカウントの編集」ダイアログを表示させます。
ここで[アカウントの認証方法]には「外部サーバー」を指定します。これによって、Active Directory (Mac OS 環境では Apple OpenDirectory) による認証を FileMaker Sever 9 経由で行います。今回の記事では ActiveDirectory 環境での認証方法について説明します。
3. [グループ名には] Active Directory に登録されているアカウントグループを指定します。たとえば、Administrator という Active Directory アカウントを使って FileMaker Server 認証を行いたい場合は、Administrator が所属するアカウントグループを指定します。
以下の図は、Active Directory のグループ Domain Users が所属するアカウントについて、データ入力権限のみを与えるように設定したものです。
この場合、Domain Users に所属する Active Directory のどのユーザアカウントでログインを行っても、FileMaker データベース側の操作はデータ入力のみとなります。"OK"ボタンを押してダイアログを終了させます。
4. 一度データベースファイルを閉じ、Domain Users に所属するアカウント名を使ってログインをしてみてください。パスワードは Active Directory のアカウントに設定されているものを使用します。
データ入力のみが許可されているようになっていれば成功です。
2009-01-27
FileMaker Pro 9 のアクセス権設定方法(2)
2009-01-26
FileMaker Pro 9 のアクセス権設定方法(1)
FileMaker Pro 9 で開発したデータベースにアクセス権を設定することによって、データベースアクセスのセキュリティを向上させることができます。また、FileMaker Server 9 との併用によって、さらにセキュリティを向上させることができます。
基本的なアクセス権の設定方法
1. データベースを開いてから、FileMaker Pro のメニューより、「ファイル」→「管理」→「アカウントとアクセス権」の順に選択すると、「アカウントとアクセス権の管理」ダイアログが開きます。
この図は、以前当ブログで紹介させていただいたFileMaker API for PHP を使ったアンケートフォーム作成で使用した Comment.fp7 のアクセス権を表示したものです。
[ゲスト]、Admin、webuser という 3 つのアカウントが表示されています。そのうち、[ゲスト]および Admin は FileMaker Pro データベース作成時にデフォルトで用意されているアカウントです。
ここでは新しいアカウント「input」を作成して、アクセス権を設定してみることにします。
“作成”ボタンを押して、[アカウント名]の欄に input と入力し、[パスワード]に適当なパスワードを入力します。運用にあたっては、パスワードは長めで特定されにくい文字列と数値を混ぜたものを指定します。[アクセス権セット]に「データ入力のみ」を指定します。
ここまで指定すると、ダイアログは以下の図のようになります。
[アカウントの認証方法]には、次の 2 種類があります。
「FileMaker」--- FileMaker Pro のデータベースに設定したアカウントを使って認証を行う。
「外部サーバー」--- Active Directory(Windows ドメイン)や Apple OpenDirectory などのアカウントグループを使って認証を行う。
外部サーバーによる認証方法については後ほど説明しますが、今はデフォルトの「FileMaker」を指定しておいてください。
“OK” ボタンを押してダイアログを閉じます。
2. 一度ファイルを閉じ、input アカウントでログインします。フィールド内容の編集やレコード作成、削除はできますが、レイアウトの編集やスクリプトの編集などはできません。
独自のアクセス権セットを作成してみる
ここまでが基礎的なアクセス権の設定方法ですが、今度はデフォルトで用意されている 3 つのアクセス権セット([完全アクセス]、[データ入力のみ]、[閲覧のみアクセス])とは別に、独自のアクセス権セットを作成して割り当てる方法について説明します。
1. 先ほどのように、「アカウントとアクセス権の管理」ダイアログを開き、input アカウントをダブルクリックして「アカウントの編集」ダイアログを開きます。ここの[アクセス権セット]の一覧の一番下に表示されている「新規アクセス権セット」を選択します。
すると、次のようなダイアログが表示されますので、ここにデータベースへのアクセス条件を設定していきます。
2. 「アクセス権セット」には適当な名前を付けます(ここでは「編集用」という名前にします)。
仮にこのような入力条件を考えてみます。
1) レイアウトは照会することができるがデザインの編集はできない。
2) レコードへの入力はできるが、作成と削除はできない。
3) 値一覧は表示できるが、編集はできない。
4) スクリプトは実行できるが、編集はできない。
5) ファイルメーカー側のメニューコマンドは、編集絡みのものだけに限定する。
6) データの持ち出しを許可しない(データのエクスポートを禁止する)。
7) データの印刷を禁止する。
8) FileMaker Server 9 でこのデータベースを公開したときにはアクセスできるようにする。
9) そのほか、input ユーザにとって相応しくないアクセスはすべて禁止する。
これをざっと盛り込むと、設定は次のようになります。上記の条件が盛り込まれていることを画面を見ながら確認してみてください。
注意: 2) のレコード条件については、作成と削除を禁じるための設定をさらに行う必要があるので追って説明します。とりあえずこの図では「すべてアクセスなし」という表示になっています。
3. さて、ここでレコードの扱いをさらに細かく設定します。2) ではレコード入力は許可するが、作成と削除は禁止するということですので、今「すべてアクセスなし」となっている設定を、条件一覧より「カスタムアクセス権」を選択します。すると「カスタムレコードアクセス権」というダイアログが表示されます。
Comment というテーブルを選択すると、そのテーブルに対するアクセス条件を設定できるようになります。ここで上記の条件に沿った設定を行うと次の図のようになります。レコードの作成と削除に「なし」が設定されていることに注目してください。
4. “OK”ボタンをクリックしてダイアログを閉じ、この「編集用」アクセス権セットを input アカウントに割り当てて動作を確認してみてください。
基本的なアクセス権の設定方法
1. データベースを開いてから、FileMaker Pro のメニューより、「ファイル」→「管理」→「アカウントとアクセス権」の順に選択すると、「アカウントとアクセス権の管理」ダイアログが開きます。
この図は、以前当ブログで紹介させていただいたFileMaker API for PHP を使ったアンケートフォーム作成で使用した Comment.fp7 のアクセス権を表示したものです。
[ゲスト]、Admin、webuser という 3 つのアカウントが表示されています。そのうち、[ゲスト]および Admin は FileMaker Pro データベース作成時にデフォルトで用意されているアカウントです。
ここでは新しいアカウント「input」を作成して、アクセス権を設定してみることにします。
“作成”ボタンを押して、[アカウント名]の欄に input と入力し、[パスワード]に適当なパスワードを入力します。運用にあたっては、パスワードは長めで特定されにくい文字列と数値を混ぜたものを指定します。[アクセス権セット]に「データ入力のみ」を指定します。
ここまで指定すると、ダイアログは以下の図のようになります。
[アカウントの認証方法]には、次の 2 種類があります。
「FileMaker」--- FileMaker Pro のデータベースに設定したアカウントを使って認証を行う。
「外部サーバー」--- Active Directory(Windows ドメイン)や Apple OpenDirectory などのアカウントグループを使って認証を行う。
外部サーバーによる認証方法については後ほど説明しますが、今はデフォルトの「FileMaker」を指定しておいてください。
“OK” ボタンを押してダイアログを閉じます。
2. 一度ファイルを閉じ、input アカウントでログインします。フィールド内容の編集やレコード作成、削除はできますが、レイアウトの編集やスクリプトの編集などはできません。
独自のアクセス権セットを作成してみる
ここまでが基礎的なアクセス権の設定方法ですが、今度はデフォルトで用意されている 3 つのアクセス権セット([完全アクセス]、[データ入力のみ]、[閲覧のみアクセス])とは別に、独自のアクセス権セットを作成して割り当てる方法について説明します。
1. 先ほどのように、「アカウントとアクセス権の管理」ダイアログを開き、input アカウントをダブルクリックして「アカウントの編集」ダイアログを開きます。ここの[アクセス権セット]の一覧の一番下に表示されている「新規アクセス権セット」を選択します。
すると、次のようなダイアログが表示されますので、ここにデータベースへのアクセス条件を設定していきます。
2. 「アクセス権セット」には適当な名前を付けます(ここでは「編集用」という名前にします)。
仮にこのような入力条件を考えてみます。
1) レイアウトは照会することができるがデザインの編集はできない。
2) レコードへの入力はできるが、作成と削除はできない。
3) 値一覧は表示できるが、編集はできない。
4) スクリプトは実行できるが、編集はできない。
5) ファイルメーカー側のメニューコマンドは、編集絡みのものだけに限定する。
6) データの持ち出しを許可しない(データのエクスポートを禁止する)。
7) データの印刷を禁止する。
8) FileMaker Server 9 でこのデータベースを公開したときにはアクセスできるようにする。
9) そのほか、input ユーザにとって相応しくないアクセスはすべて禁止する。
これをざっと盛り込むと、設定は次のようになります。上記の条件が盛り込まれていることを画面を見ながら確認してみてください。
注意: 2) のレコード条件については、作成と削除を禁じるための設定をさらに行う必要があるので追って説明します。とりあえずこの図では「すべてアクセスなし」という表示になっています。
3. さて、ここでレコードの扱いをさらに細かく設定します。2) ではレコード入力は許可するが、作成と削除は禁止するということですので、今「すべてアクセスなし」となっている設定を、条件一覧より「カスタムアクセス権」を選択します。すると「カスタムレコードアクセス権」というダイアログが表示されます。
Comment というテーブルを選択すると、そのテーブルに対するアクセス条件を設定できるようになります。ここで上記の条件に沿った設定を行うと次の図のようになります。レコードの作成と削除に「なし」が設定されていることに注目してください。
4. “OK”ボタンをクリックしてダイアログを閉じ、この「編集用」アクセス権セットを input アカウントに割り当てて動作を確認してみてください。
2009-01-16
brother 複合機 MFC-820CN の設定方法(送受信環境となるマシンの移行方法)
brother 複合機 MFC-820CN を通常の Fax, プリンタ、スキャナとして使うことはもちろんのこと、ネットワーク上のコンピュータに接続することによって、受信した FAX を当該コンピュータ上に保存できるため、ペーパーレス化を図ることができます。
今回は、あるコンピュータに設定されている MFC-820CN ソフトウェア・ドライバ環境を別の環境に移行する方法について説明します。
MFC-820CN に付属の CD では、今のところ対応 OS が Windows 98/98SE/Me/2000 Professional/Windows XP, Mac OS9.1~9.2/Mac X 10.24 以降とあるので、それ以外の環境に入れようとするとインストールチェックで弾かれてしまうようです。現に Windows Server 2003、Windows Server 2008 に入れようとしたら見事弾かれてしまいました。
というわけで、今回は Hyper-V のゲストOS となっている Windows Server 2000 に入れることにしました。
手順は次のとおりです。
1. brother MFC-820CN に Ethernet ケーブルを接続し、LAN に参加させ、接続対象のコンピュータも LAN に参加させておく。
2. 付属の CD-ROM を使ってドライバとユーティリティソフトウェアをすべてインストールする。インストール時の接続オプションとして、「有線LAN接続」を選択してインストールを続行する。
3. すべてうまくインストールできたら、「スタート」→「プログラム」→「brother」→「MFC-820CN」→「リモートセットアップ」→「MFC-820CN」の順に選択。MFC-820CN 本体の現在の設定内容がダウンロードされてくるので、それを参考に設定を修正する。
特に修正が必要なのは、MFC-820CN 本体に割り振る IP アドレスと、受信した Fax の扱いとなる。
受信した Fax を印刷せずにファイルとしてコンピュータに保存する場合は、以下のように設定する。
この後“OK”をクリックすると、設定内容が MFC-820CN にアップロードされる。
4. 「スタート」→「プログラム」→「brother」→「MFC-820CN」→「PC-FAX 受信」→「MFC-820CN LAN」の順に選択し、Fax 受信プログラムをタスクトレイに常駐させる。Fax が受信されるとこのアイコンが緑色から青色に変化し、受信された Fax は Presto! FileManager を使うことによって照会できる。
Presto! FileManager のデータファイルの移行方法
以前の環境の Presto! FileManager のデータ情報を新しい環境に移行するには、My Documents\My PageManager 配下のファイル群を新しい環境の同じ場所にコピーします。
今回は、あるコンピュータに設定されている MFC-820CN ソフトウェア・ドライバ環境を別の環境に移行する方法について説明します。
MFC-820CN に付属の CD では、今のところ対応 OS が Windows 98/98SE/Me/2000 Professional/Windows XP, Mac OS9.1~9.2/Mac X 10.24 以降とあるので、それ以外の環境に入れようとするとインストールチェックで弾かれてしまうようです。現に Windows Server 2003、Windows Server 2008 に入れようとしたら見事弾かれてしまいました。
というわけで、今回は Hyper-V のゲストOS となっている Windows Server 2000 に入れることにしました。
手順は次のとおりです。
1. brother MFC-820CN に Ethernet ケーブルを接続し、LAN に参加させ、接続対象のコンピュータも LAN に参加させておく。
2. 付属の CD-ROM を使ってドライバとユーティリティソフトウェアをすべてインストールする。インストール時の接続オプションとして、「有線LAN接続」を選択してインストールを続行する。
3. すべてうまくインストールできたら、「スタート」→「プログラム」→「brother」→「MFC-820CN」→「リモートセットアップ」→「MFC-820CN」の順に選択。MFC-820CN 本体の現在の設定内容がダウンロードされてくるので、それを参考に設定を修正する。
特に修正が必要なのは、MFC-820CN 本体に割り振る IP アドレスと、受信した Fax の扱いとなる。
受信した Fax を印刷せずにファイルとしてコンピュータに保存する場合は、以下のように設定する。
この後“OK”をクリックすると、設定内容が MFC-820CN にアップロードされる。
4. 「スタート」→「プログラム」→「brother」→「MFC-820CN」→「PC-FAX 受信」→「MFC-820CN LAN」の順に選択し、Fax 受信プログラムをタスクトレイに常駐させる。Fax が受信されるとこのアイコンが緑色から青色に変化し、受信された Fax は Presto! FileManager を使うことによって照会できる。
Presto! FileManager のデータファイルの移行方法
以前の環境の Presto! FileManager のデータ情報を新しい環境に移行するには、My Documents\My PageManager 配下のファイル群を新しい環境の同じ場所にコピーします。
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