Windows Server 環境で IIS による Web サーバを運用している場合、マシン起動時や WWW サービス起動時にイベント ID 115 のエラーが出ることがあります。
エラー内容:
「サービスはインスタンス 2 をバインドできませんでした。このデータはエラー コードです。
このメッセージに関する追加情報については、以下のマイクロソフト オンライン サポートのサイトを参照してください: http://www.microsoft.com/contentredirect.asp」
上記ではインスタンスが 2 になっていますが、1 や他の番号が返されることもあります。
これは IIS に設定されている Web サイトに対応する番号になっています。たとえば、Windows Server 2000 の IIS はインストール時に「既定の Web サイト」と「管理者 Web サイト」の 2 つのサイトを生成します。
よって、サイトとインスタンスの関係は次のようになります。
「既定の Web サイト」--- インスタンス 1
「管理者 Web サイト」--- インスタンス 2
今回のエラーはインスタンス 2 (= 管理者 Web サイト)で発生していたことになります。
管理者 Web サイトの場合、IIS が 2000 ~ 9999 の範囲内で勝手にポート番号を自動割り当てするようになっているそうで、割り当てられたポート番号が別のアプリケーションにすでに使用されている場合は当然競合エラーが起こります。
このサーバに自動割当されていたポート番号は 5900 で、これが VNC ポートと競合していました。
ポート番号を任意の番号に変更して IIS を再起動したところ、エラーは解消しました。
イベントビューアで同じようなエラーが発生している方は、一度ポート番号の競合を疑ってみると良いかもしれません。
参考サイト:
Web サイトおよび FTP サイトについて
2010-09-13
Hyper-V を導入中の Windows Server 2008 を Windows Server 2008 R2 にアップグレードする方法
Windows Server 2008 → Windows Server 2008 R2 へのアップグレードについては Microsoft 社の技術ページや個人サイトでも参考になるページがいくつかありますが、すでに Hyper-V を導入中の Windows Server 2008 を R2 にアップグレードする方法を紹介します。
注意:本ブログの投稿内容は当方の環境での動作検証記録を紹介しているにすぎません。情報はあくまでも参考程度にご利用ください。
1. サーバ環境のバックアップを取る。
重要度の高いサーバを扱う場合は、全く同じ構成の予備機を用意しておくのがベストと言えますが、マシンに余裕がない場合でも外部メディアに OS 全体のバックアップを取り、ホスト OS、ゲスト OS ともにいつでも復旧できる状態にしておきます。
DNS、Web、メールサーバなどを運用している場合は、設定内容のエクスポートおよび設定ファイル群のバックアップコピーを取っておきます。
2. Hyper-V のすべてのゲスト OS をエクスポートする。
Hyper-V のすべてのゲスト OS をシャットダウンしてから、Hyper-V マネージャよりそれらの OS を外部メディアにエクスポートします。
ゲスト OS のエクスポート方法は以下のサイトが参考になると思います。
Hyper-Vの仮想マシンをエクスポート/インポートする
3. Windows Server 2008 R2 をインストールする
開いているアプリケーションをすべて終了させた後で、Windows Server 2008 R2 インストールディスクを挿入します。
起動してきたインストーラがインストールの種類を尋ねてきますので、「アップグレード」を選択してアップグレードインストールを実行します。
アップグレードの所要時間は元のインストール構成に左右されると思いますが、当方の場合は約 2 時間半ほどかかりました。
4. コンピュータのプロパティより、プロダクトキーを更新する
アップデート直後は古い Windows Server 2008 のプロダクトキーが設定されたままになっていますので、Windows Server 2008 R2 用のプロダクトキーを入力しなおします。
5. Hyper-V マネージャを起動して、元のゲスト OS 群を起動してみる。
たいていの場合は元のゲスト OS 群の状態は保持されているはずですので、普通に起動されてくると思いますが、当方ではゲスト OS のうち一つがファイルが見つからないという理由で起動に失敗しました。
当方の場合はそのゲストOS の仮想マシン設定で物理 CD/DVD ドライブが「不明」になっていたため、ドライブ文字('D')の再割り当てを行うことで事なきを得ました。
参考サイト:Hyper-Vにおける仮想OSの起動エラー
万が一、アップグレードの過程で Hyper-V の仮想ディスクや設定ファイル群が破損してしまい、起動ができなくなってしまった場合は、上記 2. の手順でエクスポートしておいたゲスト OS 環境をインポートするようにします(当方では Hyper-V 環境はアップグレード後も無事に動いたため、今回はインポート作業は行っていません。)。
インポートの仕方は以下のサイトが参考になると思います。
Hyper-Vの仮想マシンやスナップショットをエクスポート/インポートする(Hyper-V 2.0編)
その他の参考サイト:
Hyper-V の役割がインストールされた Windows Server 2008 を実行しているコンピューターを Windows Server 2008 R2 にアップグレードする方法
[PC]Windows Server2008をR2にアップグレード。 ←おすすめ。
注意:本ブログの投稿内容は当方の環境での動作検証記録を紹介しているにすぎません。情報はあくまでも参考程度にご利用ください。
1. サーバ環境のバックアップを取る。
重要度の高いサーバを扱う場合は、全く同じ構成の予備機を用意しておくのがベストと言えますが、マシンに余裕がない場合でも外部メディアに OS 全体のバックアップを取り、ホスト OS、ゲスト OS ともにいつでも復旧できる状態にしておきます。
DNS、Web、メールサーバなどを運用している場合は、設定内容のエクスポートおよび設定ファイル群のバックアップコピーを取っておきます。
2. Hyper-V のすべてのゲスト OS をエクスポートする。
Hyper-V のすべてのゲスト OS をシャットダウンしてから、Hyper-V マネージャよりそれらの OS を外部メディアにエクスポートします。
ゲスト OS のエクスポート方法は以下のサイトが参考になると思います。
Hyper-Vの仮想マシンをエクスポート/インポートする
3. Windows Server 2008 R2 をインストールする
開いているアプリケーションをすべて終了させた後で、Windows Server 2008 R2 インストールディスクを挿入します。
起動してきたインストーラがインストールの種類を尋ねてきますので、「アップグレード」を選択してアップグレードインストールを実行します。
アップグレードの所要時間は元のインストール構成に左右されると思いますが、当方の場合は約 2 時間半ほどかかりました。
4. コンピュータのプロパティより、プロダクトキーを更新する
アップデート直後は古い Windows Server 2008 のプロダクトキーが設定されたままになっていますので、Windows Server 2008 R2 用のプロダクトキーを入力しなおします。
5. Hyper-V マネージャを起動して、元のゲスト OS 群を起動してみる。
たいていの場合は元のゲスト OS 群の状態は保持されているはずですので、普通に起動されてくると思いますが、当方ではゲスト OS のうち一つがファイルが見つからないという理由で起動に失敗しました。
当方の場合はそのゲストOS の仮想マシン設定で物理 CD/DVD ドライブが「不明」になっていたため、ドライブ文字('D')の再割り当てを行うことで事なきを得ました。
参考サイト:Hyper-Vにおける仮想OSの起動エラー
万が一、アップグレードの過程で Hyper-V の仮想ディスクや設定ファイル群が破損してしまい、起動ができなくなってしまった場合は、上記 2. の手順でエクスポートしておいたゲスト OS 環境をインポートするようにします(当方では Hyper-V 環境はアップグレード後も無事に動いたため、今回はインポート作業は行っていません。)。
インポートの仕方は以下のサイトが参考になると思います。
Hyper-Vの仮想マシンやスナップショットをエクスポート/インポートする(Hyper-V 2.0編)
その他の参考サイト:
Hyper-V の役割がインストールされた Windows Server 2008 を実行しているコンピューターを Windows Server 2008 R2 にアップグレードする方法
[PC]Windows Server2008をR2にアップグレード。 ←おすすめ。
ラベル:
Hyper-V,
Windows Server 2008
Hyper-V でゲスト OS として Windows Server 2000 を導入した際の Panda エラー発生条件
以前投稿したPanda のせい?複数のサーバで障害多発に関連して、当方で検証済みの Hyper-V ゲスト環境における Windows Server 2000 の Panda エラー発生条件を以下のようにまとめてみました。
(Panda エラーとは、Panda Office Cloud Protection を導入した環境において、Panda が原因で発生したシステムエラー/アプリケーションエラーを指します。)
上記のように、Hyper-V ゲスト OS としてインストールされている Windows Server 2000 環境で Panda を動作させるには、ホスト OS となる Windows Server 2008 を R2 にアップグレードし、Panda を再インストールする必要があることがわかりました。
(Panda エラーとは、Panda Office Cloud Protection を導入した環境において、Panda が原因で発生したシステムエラー/アプリケーションエラーを指します。)
ホスト OS | Panda 導入 | 動作結果 |
Windows Server 2008 64bit | 無 | OK |
Windows Server 2008 64bit | 有 | NG |
Windows Server 2008 64bit | 有(再インストール) | NG |
Windows Server 2008 64bit R2 | 無 | OK |
Windows Server 2008 64bit R2 | 有 | NG |
Windows Server 2008 64bit R2 | 有(再インストール) | OK |
上記のように、Hyper-V ゲスト OS としてインストールされている Windows Server 2000 環境で Panda を動作させるには、ホスト OS となる Windows Server 2008 を R2 にアップグレードし、Panda を再インストールする必要があることがわかりました。
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