2012-03-09

FileMaker の分離モデル

 今日はお問い合わせ上昇傾向のFileMaker分離モデルについて。 小社ではFileMakerの分離モデル講習をおこなっており、先日もその講習会を開かせて頂いた。

 当方がFileMaker 7以降で開発したパッケージ製品、及び受託開発システムは、必ずほんとんど分離モデルを採用している。 なぜか? その理由、つまり分離モデルのメリットは以下の4点。

  1. 仕様変更時のダウンタイムを最小限にする
  2. 同一システムが複数の拠点やユーザにより運用される場合、アップグレードが容易
  3. データベースに重大な損傷が発生した場合、データファイルのみ再構築すれば良い
  4. 公開マスタ(郵便番号、宅配便仕訳コード等)の更新・入替が容易
仕様変更が予想される業務システムは、仕様変更の度にシステムを長時間ダウンさせるわけにはいかず、かといってシステム担当者( or 業者)に休日・深夜労働させるのは酷な(だけではなくミスの原因!)ので、1.は特に重要。
 アプリファイルだけの仕様変更であれば、1ファイル入替だけですべてのアップグレード作業が完了。 データファイルに変更があった場合でも、ほとんどの場合は、非常に短い時間でアップグレードを完了させることができる。 
 その為には、単純にアプリとデータのファイルに分けるだけではなく、データファイル側ではビジネスロジック(フィールドオプション/計算式、リレーション、スクリプト)を組み込まないことがキモとなる。

 今回の受講者のはdBaseで長く開発してこられ、事前のFMの勉強もバッチリだったため、ER図と資料を見ながら サンプルアプリ(請求書発行システム)を 一人でほぼ作れるレベルだったので、8時間の講習のうち多くの時間を分離モデルの説明とQ&Aにあてることができた。 これをステップに過去のシステムに劣らない立派なシステムを構築して頂きたい。

(土屋)


【関連リンク】
土屋企画の講習 ― 分離モデルに基づく請求書システムを作る(対象者:中級、4時間×2日)
FileMaker の分離モデル - 2


【分離モデルに基づく在庫管理テンプレート】
分離モデルに基づき開発された在庫管理システムテンプレート「FMEasy在庫」の紹介記事は→こちら
「FMEasy在庫」フリー版/開発版のダウンロードは→こちら

【FMEasy在庫 の画面】

(2012/12/20追記)

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